世界の公的債務、17年は44.3兆ドルと過去最高更新へ=S&P
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注目のコメント
日米両国の債務額(日本円換算額)ともに明らかに少なすぎるので、おそらく翻訳のミスだと思います
にもかかわらず、この記事は金融危機後の世界の金融システムの二つの特徴を示唆しています
第一に、バブル期に膨張した民間債務は、結局のところ公的債務に置き換わったにすぎないことです。つまり、民間のバランスシート調整が進んだと言っても、金融システム全体の調整という意味では、道半ばということです
第二に、公的債務がこれだけ膨張しても金融システムが不安定化しないのは、日米欧の中央銀行が巨額の国債を買い入れたからです世界的に総じて低インフレ下で需要不足に喘いでいる状態。これに対処するために財政支出の拡大の必要性が直近主張されているわけですから、世界の公的債務総額が過去最高更新というのは当然の帰結といえるでしょう。
ただ、単純に債務総額が増加していること自体にさしたる問題があるわけではないですね。もちろん、債務総額の対名目GDP比が止めどなく上昇する、つまり発散経路を辿るのはまずいですが、現状水準ではその心配をする必要もないかと思います。