キヤノン、構造転換「第2幕」へ
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キヤノンは日本企業としては経営のお手本の会社であり続ける。デジカメやプリンターなどが成熟から減衰期を迎えるなか、これまで蓄えてきたキャッシュを使って萌芽期、成長期の有望市場企業を買収。しかも将来成長産業だからというわけではなく、プリンターで培った生産技術、カメラやイメージセンサーで培った映像技術を軸足を置いたPivotだ。東芝のピンチを取り込み、買い物のタイミングも結果的には良かった。MOTの教科書を見ているよう。事業ポートフォリオの移行期に営業利益の落ち込みは少ない方が越したことはないが、事業転換を人員解雇なしにやってのけるわけだからあまり贅沢は言えない。もちろんこれから買収した企業をどう成長フェーズに乗せていくことが前提ではあるけれども。
プリンタはペーパーレス化、デジカメはスマホの台頭で市場縮小となかなか一筋縄ではないかないところに、東芝メディカルというのはキヤノンにとっては助かる話なのだろうな。
キヤノントッキの売上はここ数年は好調だろうが、業績に与える影響は限定的だろうし。
ここまで状況が変わってしまってはプリンタやデジカメが絶好調だったピークの営業最高益と比べるのは酷な気はする。
営業利益率目標を高く置くのは経営としては正しい。
(以下本文記事引用)
キヤノンの主力は今もプリンターやデジタルカメラだが、プリンターはペーパーレス化、カメラはスマートフォンの台頭を受け市場は縮小傾向だ。
(中略)
キヤノンの営業最高益は07年12月期の7567億円。今期予想はピークの3割程度の水準だ。セグメント変更があったので単純比較はできないが07年12月期の営業利益はプリンター関連で約6500億円、カメラ関連で約3000億円稼いでいた。今期はそれぞれ1780億円、1540億円にとどまる。
(引用終わり)今後も買収予定とのこと。精力的ですね。最終的にはオフィス機器やカメラは広告塔のような形になって、新規事業を中核にしていくイメージでしょうか。
ネットワークカメラのアクシスは業界トップですし、東芝メディカルも優良メーカー。そこを起点に拡大するのはあり得るプランだろうと思いますが、急速な拡大でも1社として統合できるか、は
気になるところです。
「新規事業は買収して終わりではない。買収した企業が『目利き』となり、さらに必要なM&Aを実施していく」