植物100%の“あり得ない”ハンバーガー

たくましい体にひげ面、いかにも労働者といった風貌のジョージ・モッツは、ニューヨークのブルックリンに住むハンバーガー専門家だ。筋金入りの肉好きとして、ビーフパテに捧げる熱い愛情を著書や自作のドキュメンタリー映画で表現してきた。
本人の推定によれば、この20年間に食したハンバーガーの数は1万4000個を超える。
だが昨年12月の極寒のある日、モッツが口にしようとしていたのは、いまだかつて味わったことがないはずのハンバーガーだった。
その日、彼が訪れたのは有名シェフのデービッド・チャンが経営する、アジア系フュージョン料理レストランの新店舗モモフク・ニシ。お目当てのメニューは「インポッシブル・バーガー」だ。