【新】悩みの原因は3種類。「ラベリング」で消せる

2017/2/2
はじめまして、僧侶の草薙龍瞬(くさなぎ・りゅうしゅん)です。
僧侶といっても、特定の寺や宗派には属さず、仏教を「現実の問題解決に役立つ合理的な方法」として、講座や企業研修、本の執筆をとおして紹介する活動をしています。
草薙龍瞬(くさなぎ・りゅうしゅん)/僧侶、興道の里代表
1969年、奈良県生まれ。中学中退後、16歳で家出・上京。大検を経て東大法学部卒業。政策シンクタンクで働きながら「生き方」を探究し、インド仏教指導僧・佐々井秀嶺師のもとで得度出家。ミャンマー国立仏教大学、タイの僧院に留学。現在、インドで社会改善NGOと幼稚園を運営するほか、日本では宗派に属さず、実用的な仏教を伝えている。著書に『反応しない練習』などがある。
私自身は、お寺と縁のない世界で30代半ばまで生き、社会で働いてもいたので、「宗教としての仏教」とは一線を画しているところがあります。
むしろ、私自身が伝えているのは、合理的で実用的な「心の使い方」としてのブディズム (Buddhism)です。
「上手に心を使う方法」として仏教の本質を活かすことで、私自身もさまざまな悩みや迷いから完全に自由になれたし、今も多くの課題を抱えた人たちが前に進むためのお手伝いができているように思います。
このシリーズでは、仏教が抱える宗教色をそぎ落として、徹底して合理的で実用的な「心の使い方」を紹介していきたいと思います。
よろしくお願いします。
仏教式メンタルヘルスの目的
さて、今回は初回ですので、「仏教式メンタルヘルス」の内容を、かんたんに説明しておきます。
まず、仏教のそもそもの目的は、「心の苦悩から自由になること」です。
たとえば、ストレスが解消される、人間関係で苦しまなくなる、将来に不安を感じない、過去の失敗を引きずらない、困難にもくじけない、コンプレックスや過剰なプライド・競争心を手放す……
といった「メンタルの苦しみ」が消えることを、目的としています。
では、その目的のために、いかに心を使えばいいのか。