「かっこいいスタートアップ」の条件
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注目のコメント
このシリーズ、なんというかジェネレーションギャップを少々感じている30代前半のベンチャー社長です。
真剣に世界を変えてやろうと血気盛んに起業するのは素晴らしいことですが、できるところからやってみる、というくらいの気持ちで起業するのも、今の若い世代にはあっている気がします。マークザッカーバーグも、創業当初に世界を変えてやろうと思ってたかどうか怪しい気がしますし。
よく社員には、どこかの国の難民問題を解決する前に、まずは自社の観葉植物を元気に育てようぜと言っています。ある種のたとえ話ですが、そういう目の前の一歩と確実な成果が、次の大きな一歩に繋がるのではないでしょうか。尊敬するお二方の対談ですが、今回は山野社長のコメントにより共感します。
ここで語られていることはおそらく日本のベンチャー全般に対する一般的な論調だと思いますが、最大のボトルネックはスタートアップの絶対数です。メガベンチャーを企図することは素晴らしいことですし、そりゃかっこいいと思いますが、なにも周囲がわざわざ起業のハードルを上げる必要もないのかなと。
草野球も部活もやったことがない人間が「メジャーリーグを目指す」と言えば、普通はちょっとおかしいと感じるものですが、こと起業に関しては同様のことに違和感を持たれないように感じます。むしろ若いうちの「起業ごっこ」を積極的に奨励すべきではないでしょうか。幾度かの経験を重ねた後に、より大きな仕事に取り組めることもあるでしょう。
本田宗一郎だってホンダの前は2社を事業譲渡していますし、井深大だって当初の事業は和菓子作りにするかミニゴルフ場運営にするかで悩んでいたわけですから。
「かっこいい」という言葉に関して言えば、自分の美意識を守ることは非常に大事だと思う一方で、他人からの評価や体面を気にすることは最もアホらしいことだとも思います。
素晴らしい才覚を持つ知人の中に、「周りの人たちは自分が次に失敗するのを期待してじっと見ているんだ」といった悩みを持つ人がたまにいますが、全く話が噛み合いませんし、見ていて大変気の毒に感じます。以下の部分は社会悪なので、少なくとも否定はしてほしいです。
「はっきり言って、インチキAIベンチャーをつくって、3〜4年でペコっと大きくして、どこかの勘違いしているベンチャー、金が余ってしょうがない会社に100億円でパーンと売り払って、その後はボルダリング三昧の人生もありです(笑)。息子はボルダリングが好きなので、別にその道も否定しません。」