[東京 5日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落した。前日の米国株高など外部環境を好感した買いが先行したものの、強含む円相場が重荷となり下げに転じた。

大発会で大幅高となった反動売りも出て、後場に一時120円まで下げ幅を拡大。引けにかけては下げ渋り、1万9500円台を維持して取引を終了した。TOPIXは小幅に3日続伸した。

早朝に117円台前半で推移していたドル/円が116円台に軟化し、その後もドル安/円高が進んだ。日経平均は小高く始まった後、前日比で一時21円高まで上昇し昨年来高値を更新したが、次第に売りが優勢となった。

セクター別では鉱業、金属製品、鉄鋼の下げが顕著となったほか、輸送用機器、電気機器といった外需関連も弱含みで推移。一方、情報・通信、サービス業など内需の一角や空運、医薬品は上昇した。メガバンクはそろって小幅高。東証1部売買代金は2日連続の2兆円超えとなった。

日経平均は前日に終値ベースで479円高となっており、大幅な上昇の反動も出た。「幅広く目先の利益を確定する目的の売りが出た。米トランプ次期大統領の記者会見が来週予定されており、どんな発言が飛び出すかも分からない。一方的なドル高をけん制する姿勢が示されれば、さらに為替が円高方向に押し戻されることも予想され、警戒感もくすぶっている」(丸三証券・投資情報部長の牛尾貴氏)との声が聞かれた。

個別銘柄ではカワチ薬品<2664.T>、ツルハホールディングス<3391.T>がしっかり。ともに12月の既存店売上高が良好な結果となったことを好感した。東証2部では、液晶パネル合弁の上場検討と一部で報じられたシャープ<6753.T>が急伸。取引時間中としては2014年9月以来、2年3カ月ぶりの高値を付けた。

半面、12月既存店売上高が対前年で3カ月ぶりのマイナスとなった王将フードサービス<9936.T>は軟調だった。

東証1部騰落数は、値上がり979銘柄に対し、値下がりが863銘柄、変わらずが162銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19520.69 -73.47

寄り付き    19602.10

安値/高値   19473.28─19615.40

TOPIX<.TOPX>

終値       1555.68 +1.20

寄り付き     1558.06

安値/高値    1550.64─1558.45

東証出来高(万株) 204638

東証売買代金(億円) 24359.64

(長田善行)