「政治家がバカになる」仕組みを、そろそろやめよう(駒崎弘樹)
コメント
注目のコメント
心の底から共感するし、涙が出るほどありがたい言葉。しかし、明日も私は深夜まで、消防団の夜警やあいさつ回りに行く。それが悲しいことに現実で、理想と現実の狭間で少しずつ、有権者とともに変わっていくしかありません。
私が八百屋(青果問屋)だった時の話。TVで主婦らしき人が「キュウリなんて曲がっていたって、安くて新鮮ならそっちを買うわ。」とコメントとして、スタジオのコメンテーターも大いに賛同していたが、実際に曲がったキュウリにかなり安い値段をつけて売り場に並べてもほとんど売れずにロスになる。理屈と実際の行動は一致しない。
支持者の方で「地元に顔出さなくてもいいから、あんたは国の仕事をしなさい!」ていう言葉も2種類に分けて考える必要があって、選挙区外の人はほぼ額面通りで良いと思うが、選挙区内の人の中にはそういう人でもしばらくすると「あいつは地元に全然顔を出さない!」派の急先鋒になっていたりする。
要は政治家自身が限られた時間の中で、国会議員としての成果をあげつつ、選挙に勝つというタイムマネジメントをどうするかという話だが、実はトレードオフではなく、同じ方向を向いていることに気付いている政治家は少ない。
最後に政策のできる人(少数派・有為な人材)は、たくさんの仕事がおりてきて、地元活動の時間が余りとれずに、当選回数の浅い時代には結果選挙に弱くなるというジレンマがある。斉藤健さん、木原誠二さん、村井英樹さん、小林史明さん、小倉将信さんといったイメージ。彼らは本当の忙しい。
「うちの先生は地元を大事にしてるから地元の会合でよく見る。」という話もよく聞く。選挙区に貼り付いている(いられる)議員は、特に当選3回以上は多分無能な議員というのが私の国会議員12年目の率直な感想。学生時代、衆議院議員の事務所でしばらくアルバイトをしていたことがあります。連日、地域の集会を駆け回る議員を見るにつけ、なんだかな〜と感じてしまいました。曰く、「真面目に働いてる現役世代は休日は疲れて寝ていて選挙なんか来ないんだから、とにかく老人会を回るんだよ」だそうで。
拠って立つ地盤、看板、カバンをお持ちでなかった議員が生き残るために得た知恵ではあったのでしょうが、老人会をハシゴしてマイクを奪い合う彼を見るにつけ、政治家というのは理想とする政策を実現することが仕事なのか、選挙に当選することが仕事なのか、なんだかわからなくなってしまいました。
この時期は火の用心やら、初詣の参拝客への街頭挨拶やら、忘年会・新年会やらで特に忙しい時期ですね。地元の声を聞くことに意味がないとは思いませんが、それも程度問題なのかなと。