米大統領選の選挙人投票でトランプ氏が過半数確保-当選確定へ
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これだけ選挙人に差が出ている以上、造反で結果が覆るなどはありえないですが、面白いことに負けが確定しているクリントン氏の選挙人からの造反の方が多かったようです。
・クリントン氏に投票するように義務付けられていた選挙人5名がパウエル元国務長官やバーニー・サンダースらに。
・トランプ氏に投票するように義務付けられていた選挙人2名がジョン・ケーシックオハイオ州知事らに。今回の大統領選を機に選挙人制度そのものを廃止すべき、という意見がこれまで以上に噴出しましたが、この類の論調が目立つのは主に共和党系の候補が勝った場合がほとんど(要するに民主党の候補が負けた場合。トランプ本人はというと、4年前の大統領選の際に「選挙人制度は民主主義の災い」と主張していましたが今は立場を変えています)。
確かにアメリカ大統領選の制度は総投票数が結果に反映されない複雑なものであるのは事実。しかし、もし単純に総投票数で大統領を決めるとなると、人口の多い都市部に偏った政治につながりかねません。
一方、今の制度では地方との1票の格差の問題があり、NYTによるとワイオミング州とカリフォルニア州との間では3.6倍の差があります。現行の選挙人制度も完璧ではありませんが、制度改革をするのであれば、都市・地方の格差に配慮したものである必要があります。一部で喧伝された選挙人造反によるトランプ氏落選、逆転でヒラリー大統領誕生というシナリオも、結局造反はテキサス州の二票に留まり、逆にヒラリー陣営から五票が造反というオチでした。
いかにヒラリー女史が嫌われていたのかを再確認するととともに、こうしたシナリオをもっともらしく論じた一部大メディアの、相変わらずの空気の読めなさが、アメリカ分裂の病状の深さを感じさせます。