DeNA転落の起点 買収と譲渡、2つの過ち
コメント
注目のコメント
まず、話題がそれますが、ふるまいさんのコメントからふるまいさんの記事を読みました。共感できる部分がたくさんありました。
さて、本題です。
外部ライターに書かせていたとしても、一定の質を保つ方法はあったはずですが、そこには関心がなかったのでしょう。
私がフリーになる前の職場では、編集にも広告にもルールがありました。審査室まで、ありました。
古い話ですみません。
ルールのほとんどは、読者の保護だったり、媒体の質を保つためのもの。媒体として、正確さや信頼性を保つためのルールでした。
誤報をさけるための確認の仕方とか、数字、漢字の表記、広告では比較や誇大表現はしないなど、制作方針に細かくきめごとがありました。トラブルの多い業界の広告は規制されました。
電話番号は、実際に一つ一つ電話をかけて確認をします。人の名前、会社名、連絡先の間違いなどあったら、大問題で恥でした。それでも間違いはあるから、何人もの人の目を入れて何度も確認しました。
今回のWELQの内情を見るに、DeNAには自分たちに有利なルールはしっかり作っていたのですよね。
一方、読み手や現場の作り手を守ろうなんて気はさらさらなく、結果的に、搾取して責任を弱いものに押し付けて儲かればよく、だれが傷つけられようが、無関心だったのでは。
ネット企業の躍進を横目で見ていた既存のメディアも、変化してきていると思います。
WEBがそんなやり方で儲けるならと、手間のかかることをおいやり、効率優先で、ルールや倫理が崩壊してきている現場もないとはいえず。。。危なっかしく感じることもあって、踏みとどまれるなら、今回のことが明らかになり、よかったともいえます。
競争が激しくなると、利益優先になる。そういうことは起きるんですよね。
手を出してはいけない人たちが手を出した。
汚れた川を清流に戻すのは、大変ですよ。DeNA炎上について、日経ビジネス井上記者の力の入った記事。
騒動の発端となったWELQの出発時に、DeNAライフサイエンスが運営していた医療メディア「Medエッジ」の記事を大量に移管したことが結果的には仇になったという指摘は、その通りなのだろうと思う。
関係者の次の発言は、メディア運営の難しさを物語っていて、示唆に富む。
-----
「DeNA本体のキュレーション事業が適当な記事を量産しているのは明らかだった。メドエッジの記事コストは1本あたり約5000円だったが、WELQはその10分の1から5分の1程度。記事をチェックする編集部は事実上、存在せず、監修もなく、メドエッジとは考え方も運用も全く違う。ところがWELQは最初に医療記事を収容してしまったために、その後も医療関連の記事を作らざるを得なくなった。安易にメドエッジの記事を移管すべきではなかった」
-----
つまり、記者会見で南場会長も言っていたように、WELQがライトな健康情報だけを扱っていれば、今回の大炎上は起こらなかった可能性がある。
しかし、この記事によれば、Medエッジの記事の移管は守安社長の指示でなされたという。やはり、守安さんは「メディアセンス」のない人だなと思わざるをえない。