グーグル自動運転部門、「ウェイモー」として独立
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自動運転というテーマを議論するときに、車メーカーはハードとしての車の性能や安全機能を最初に議論する。Googleや最近増えているベンチャーは、いかにして道路を安全に移動することができるかという観点で、地図や「車の外」の風景に注目する。
かつてのNianticがそうであったように(最初はGoogleの一部)、WaymoもGoogleから切り離されることで機動力を上げて、OEMなどと提携しながら、自動走行の実現に向けて加速するであろう。
注目のコメント
昨日の撤退観測のコメントを一部加筆修正して再掲。
個人的には自動運転車については以前から否定的だ。それは、技術的な可能性ということではなく、経済的なインセンティブが働きにくいという点からだ。
ポイントは以下の3点だ。
①自動運転車は自動車メーカー間の相対的な競争力に変化をもたらす可能性があるものの、付加的な増収には結びつきにくい
②自動運転車(特に完全な自動運転車)の普及がマジョリティを占めるようになると、自動車の販売台数そのものは大きく減少する。
③一般乗用よりも当面はタクシーやバスなどの商用需要がメインとなると考えられるが、寡占市場にならない限り、ROIが極めて低い可能性がある。
まず、①についてだが、自動車という耐久消費財としての特性上、耐用年数が長く、代替がなかなか進まないということもあるが、そもそもの価格が高いため、これに自動運転機能が付くことで、追加の費用をどれだけマス層が支出しうるか?ということだ。自動運転技術は付加価値ではあるものの、追加の利益がもたらされるというよりも、対応していないメーカーに対する競争優位性という意味が大きい。
②については、もし完全自動運転車の普及が進めば、インターネットを通じてマイカーを他人に貸して収入を得られるため、自動車の資産効率は上がるが、いつでも借りられるとなれば車を所有しない人も増えるため(シェアリングエコノミー)、結果的に販売台数は減るという見方だ。すべての自動車が公共交通機関化する、あるいは公共財になる世界だ。
③はまさにUBARがいち早く市場を寡占している世界をイメージしている。ネットワーク効果が支配するようなビジネスは、一位企業の寡占になりやすく、今のタクシーやバスなどの公共交通の代替をUBARがしてしまえば、他の企業が入り込む余地は少ない。このWaymoがここを狙うということであれば、経済的な合理性がある。昨日の記事は見た瞬間かなりびっくりしましたが、みなさんのコメントをさっと見てまだ信憑性の高いニュースじゃないんだな〜様子見!ときわめて短時間で判断できたのでNPさすがだなと思いました。
別のSNSでは昨日のニュースを見てGoogleの撤退について熱く語っていた人もいたので・・・明日は我が身と思いました。Googleの路線はあくまで「自動運転車」これは他企業と全く異なる点。アシスト機能ではない。正に広告収入で走る無料タクシーを最終目標に掲げているように感じる。
自動車業界からの反発は必至だが、実現を期待したい。
追記
最近話題の企業の姿勢。責任の所在をドライバー(利用者)に委ねることでリスクオフするのが「優良企業」というトレンドの中、Googleは如何に挑戦的かを改めて感じる。