[ウィーン 29日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は30日開催の総会で8年ぶりの減産に向けた合意を目指しているが、イランとイラクが協調になお難色を示しており、交渉は難航している。

28日に具体的な減産方法を話し合っていた専門家会合は、溝が埋まらず、協議は物別れに終わった。29日にはイランがサウジアラビアに対し、日量100万バレルの減産を求める書簡をOPECに送り、緊張が一層高まった。

減産実現への懐疑的な見方が高まる中、原油先物相場は4%近く下落。

北海ブレント先物<LCOc1>は1.86ドル(3.86%)安のバレル当たり46.38ドル、米WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)<CLc1>は1.85ドル(3.93%)安の45.23ドルでそれぞれ清算した。

一方、関係筋が明らかにしたところによると、総会向けの討議資料では、産油量を10月の水準から日量120万バレル削減することが提案されている。

資料ではまた、OPEC盟主サウジアラビアの原油生産量を10月の日量1054万バレルから同1007万バレルに減らす一方、イラン産油量は日量379万7000バレルに凍結することも盛り込まれている。

調整が難航する中、OPECは総会の開始時間を1時間遅らせ1000GMT(日本時間午後7時)とした。関係筋によると、これに先立ち、OPEC閣僚は0700GMT(日本時間午後4時)から非公式会議も開くもようだ。

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