【山口真由】リベラルエリートが「歴史的敗戦」から学ぶべきこと

2016/11/19
トランプの勝利は、グローバル化、ダイバーシティ、人権などを信じるアメリカのリベラルエリートにとって大きな敗北となった。リベラルエリートは何を間違ったのか。過ちから何を学ぶべきか。今後4年間の展望とともに、弁護士の山口真由氏がリベラルエリートのこれからを考察する。

リベラル受難の4年間

クリントン氏は自信満々で投票を終え、トランプ氏は反トランプのバッシングの中で投票を終えた。大統領選直前のFBIによる再捜査はあったものの、クリントン氏を支持するアメリカのリベラル層は楽観的だった。
だからこそ、トランプ氏の当確が出た瞬間にリベラル層は茫然自失となったのである。
リベラルにとっては歴史的な敗北だった。
大統領は共和党、上下院も共和党過半数となり、そして後ほど述べるように最高裁も共和党系が優位となることが見込まれるアメリカはコンサバの時代に入り、リベラルは受難の4年間を迎えるのだ。