【猪瀬×伊東】「ゼロ成長+ガラパゴス」。江戸は現代と似ている
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>戦国時代の惨禍を目の当たりにした家康とその後継者たちにとっては、「もう戦乱はたくさんだ」となり、鎖国をして発展のない閉鎖社会を作っていくわけです。
本当に?私の理解では、当時は朱印船貿易が盛んで、毎年大量の絹織物が輸入され続けていたので、金銀の海外流出が激しく、金銀以外にさしたる輸出品がなかった当時の日本としては、貿易量を制限する以外にこの状況に対応するしかできなかったから、だと認識しています。すなわち、鎖国をして、金銀の海外流出を抑制するために。
戦国時代の惨禍と鎖国は多分関係ないとは言いませんが、主たる理由ではないと思いますよ。いよいよ、江戸時代と現代日本の相違点という、本筋に入ってきましたね。
日本という国は、どういうわけか定期的にガラパゴスモードに入る国です。
前回のガラパゴスモードが江戸時代、その前が平安時代でしょうか。
その時期、対外的には「戦略攻勢から戦略守勢への安全保障政策の転換」と「自由貿易の拡大から管理貿易による貿易縮小への経済政策の転換」という政策があり、国内的には「人口減少」と「文化の成熟」が進みます。
どうも今の日本は表向きはグローバル化を言いつつも、国の大きな方向は、ガラパゴスモードのベクトルに向かいつつあるような気がします。
もっとも、モードチェンジは自国の都合だけではなく、世界情勢と連動している訳で、それを時代が許すかというのはまた別の話です。
人口が減り、成長が止まった日本はもうおしまいだ、未来は暗いという悲観論がまま見られますが、江戸時代を見れば、あながち悪い事ばかりではないことがわかります。
国家にも、時代にあった繁栄と幸福のあり方があります。
現代において、類似点の多い江戸時代を知ることは、これからの日本のあり方を考える上で、大きなヒントになるような気がしますね。
(追記)
大内さんも仰っていますが、戦国時代の戦乱が鎖国の原因というのは、少しセンチメンタルな現代的感覚ですかもしれませんね。
安全保障的にはキリスト教の脅威への対抗策(スペイン等の侵略や干渉、奴隷貿易、貿易を通じた大名の経済的軍事的伸長の脅威を含む)、経済的には巨額の貿易赤字からくる金銀の大量流出の防止が主眼と考えるのが一般的な見方です。第3回では東京と江戸の類似性に言及しています。
繁栄ののちに迎えたゼロ成長時代で花開く「元禄文化」は、まるで現代社会における「サブカルチャー」のようだ、と。
こうした類似性は、私たちの未来にとって何を示唆しているのでしょうか。