トランプ氏が劇的勝利:一日の動きを振り返る
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所感:Nate SilverやRCPの統計を見、現地のヒアリングも重ねて、それでもヒラリー勝つだろうと言い続けてきた僕は、皆さんに有益な情報をお渡しできていなかった気がしてなりません。先見の明のなさ、メディアに踊らされてしまったことを棚に上げて所感を述べさせていただけるなら、ブレグジットしかり、トランプ候補の勝利しかり、「民衆」「国民」の手に政治が渡ったのだと強く感じます。エスタブリッシュメントが頑張って頑張って守ってきた権益をぶち壊しています。これができるのがアメリカだと感じました。なぜかものすごく心は清々しいです。彼の資質自体にはもちろん心配もありましたが、彼が選ばれたこと自体には「私たち有権者は政治を自分たちで動かします」という言葉があるように感じました。
原文:
日本語のサイトは、NHKも日経も朝日もおそらく州ごと(選挙人ごと)の結果のみのビジュアライズですが、こちらのNY Timesのサイトは各州の投票所ごと、開票率まで開票速報を出してくれるので、これが一番参考になります。
http://www.nytimes.com/elections/results/president
21時45分、下院は共和党多数で決定のようです。
22時、NY Timesはトランプの勝率を64%にしました。
22時20分、激戦州の1つオハイオ州をトランプ氏が制しました。
22時25分、激戦州の1つバージニア州をヒラリー氏が制しました。
22時35分、NYTのトランプ氏勝利確率は85%に。
22時53分、最大の激戦州フロリダをトランプ氏が制しました。さらに、ノースカロライナ州もトランプ氏が勝利との報道が出ました。この結果、トランプ大統領誕生がかなり現実的になって来ました。勝率も9割に。
23時15分、カナダ移民局のサーバーが落ちました。
24時、ヒラリー氏はウィスコンシン、ペンシルバニア、ミシガン、ニューハンプシャーで1つでも落としたらほぼ終わりです。そしていま、ミシガンがトランプ氏勝利の報道出ました。が、まだ多くの報道ではミシガンも結果待ち…。ヒラリー陣営はお通夜のようです。いやー、怖い一日になりそうです。
昨日夜にNHKで、なぜトランプが支持されるのかをやっていましたが、その番組の解釈では、根底にあるのはBrexitと同じで、「固定化された格差」とその象徴としての「移民」に対する反発、既存社会の維持につながるものは全て否定して、秩序をひっくり返してくれる可能性があるものに希望を託すという思考パターンでした。ある意味、新興宗教とか、ISとかに集う若者と同じような発想。
移民については、移民に寛容な立場をとってから、南米から大挙して押しかけ、国境警備員に喜んで「発見されて保護される」というのが衝撃でした。警備員も「まるで子守のようだ」という発言。移民は1100万人に達し、将来的には白人が50%を切ることも予測されてるとのこと。
やはり、日本についてもLレベルでの移民の受け入れは慎重であるべきと再認識しました。社会的軋轢に慣れてない日本の社会は、そのショックに耐えられる気はしません
そして、「仮にトランプが負けたとしても、トランプ現象は続きますよ」という言葉に怖さを感じました
【追記】
終わりました。まさかの結果でしたね。どういう影響があるか正直読み切れないところあわてないあわてない。最大の救いは、トランプが大統領になったら彼自身が現実に大統領職を勤めることになるということ。これまでのフワフワした話では通用しない。具体的な「仕事」をしなければならない。当然、いろいろな問題が出てくる。結果が出てくる。それを受けて、アメリカ国民は当然のことながら反応する。このループが切れない限り、1930年代後半のような大惨事にはなりようがない。
追記:他国のことですが、もちろん僕はトランプよりもクリントンのほうが大統領にふさわしいと思っています。大統領としての評価はこれからの実績次第ですが、少なくとも候補者としては、その言葉にしても行動にしても最低最悪だったというのが僕の感想です。これを民主主義の機能不全という人がいますが、そうではなく「機能しすぎ」なのです。