ASEANの政治リスク。注目はフィリピンとタイ
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ざっくりASEANの改訂版は、本日が最終回です。政治情勢の見方について取り上げました。個別の細かい話をするよりも、「政治の見方」にポイントを絞りました。
各国政治があまりに多様な展開をしているからです。ただ、そうであっても、制度を理解すれば大きな部分は理解できるはずです。個別の情勢はASEANカントリーリポートをご覧下さい。少々前になっているバージョンもありますが、どのリポートも中長期的視野で書いていますのでまだお使い頂ける内容です。カントリーリポートも逐次改訂をしていきます。
ASEANカントリー・リポート
https://newspicks.com/user/9219/
また、タイムリーなASEAN情勢については、「リアルタイムASEAN」をご覧下さい。
https://newspicks.com/user/9202
最後までお読み頂きありがとうございました。先進諸国を含めて大なり小なり政治リスクのない国などないという当たり前のことを前提とすると、「歴史的な観点で見れば、ASEAN諸国において、経済体制が根本から変わったり、経済や社会が大混乱に陥るような体制転換が急激に発生したりする可能性は低い」というのが最も重要かと思います。ASEANはせっかく柔軟性をもった地域連携を築いているのに一国でも体制が急変するようであれば、現状のバランスを保つことすらままならないわけですから。
ただ、タイについては、すぐに体制が瓦解する可能性は低くても、プミポン国王という国民の精神的支柱を失ったことにより少なからず岐路に立たされているようには感じます。もちろん、うまく政治を安定させる方向に行ってほしいですが、当面はASEAN諸国の中では最も政治リスクを不安視せざるをえないのではないかと思います。
それにしても、このざっくりASEANをはじめ川端さんの記事は改めて安定感があり、とても参考になりますね。個人的には対談等の属人的な記事はまったくではないですがそれほど興味はなく、こうした地域ごと等のレポートをもっと増やしてほしいです。各国の政治リスクを限られた紙面で完結にまとめて頂いたコラムですね。
フィリピン、タイだけでなく、インドネシアもマレーシアもベトナムもそれぞれの政治リスク(民族、宗教、国内の独立勢力の複合問題)を歴史的に抱えており、火種は絶えず燻っていますね。
ピック数の少ないテーマですが、アジアの話題これからもよろしくお願いします。