アマゾン「読み放題」人気マンガはなぜ外されたのか
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すでにいくつもの記事が出ているアマゾンの読み放題の件ですが、ひとつの断面から改めて整理してあります。日本はマンガが「異常」に読まれる国。国内電子書籍市場1584億円のうちコミックがその81%に当たる1277億円を占めています。マンガは、文字中心の本に比べてデータ量が大きく読み進める速度も圧倒的に速く、そのため、アマゾンの想定を上回るダウンロードが行われたということです。
音楽と違うのはさ、繰り返し読まれることがほぼないこと。
音楽は、ファンを増やせば繰り返し聞いてくれるので、ファンが累積していってチャリンチャリンモデルになる。一方、本はそうならない。
という状況があると、テストマーケティング的な本、あるいは殆ど読まれない価値がない本で溢れることになるので、自然とユーザは読み放題と一品買いを使い分けるようになるよね。
読み放題は、精度の悪いセレクトショップになる。我々は、一冊買ってくれるようなプロのセレクトショップを目指すぞ。Amazon担当者はKindle Unlimitedリリース後、「日本人、こんなマンガ読むんかい!」と頭を抱えたでしょう。
記事にもあるように、マンガはサクサク読み進められるので、「10%ルール」の適用数が多くなります。結果として、出版社への支払いが上振れ、立ち上がりプロモーションとは言え、採算が合わなくなってしまったわけです。
ちなみに、dマガジンや楽天マガジンなどの読み放題サービスは、雑誌に限定した読み放題サービスなので、出版社への支払いインパクトがKindle Unlimitedほどではありません。マンガを読み放題対象から外したのが狙いなら、ドコモや楽天の経営陣は流石と言えます。
とにかく今回の件、ユーザーからの信頼損失が大きいです。ここからどうやって挽回するか、見どころですね。