マイナス金利、金融政策の不可欠な手段であるべき=研究論文
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「グッドフレンド氏は、将来の危機時において、持続的に金利をマイナスに引き下げることが、安定的なマネーの購買力を実現し維持する唯一の方法となると指摘した。
将来の危機時に金利政策に依存することは、量的緩和や財政政策を活用するより「はるかに優れた選択肢」とし、「金利政策は最も柔軟で、最も市場への干渉が少なくて済む。低いインフレ率を目指すことが可能だと証明されている」と述べた」
経済学的な分析によれば自然な結論。グッドフレンド教授のマイナス金利の議論については以下も参照してみて下さい。
http://supplysideliberaljp.tumblr.com/post/104156820586/marvin-goodfriend%E3%81%AE%E9%9B%BB%E5%AD%90%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%97%E3%81%A6名目金利をマイナス金利にすることで実質金利を引き下げることは、「安定的なマネーの購買力を実現し維持する」方法として選択肢の一つとなり得るとは思います。ただ、”唯一の”方法なのかどうか、また、将来の危機時に量的緩和や財政政策を活用するより「はるかに優れた選択肢」といえるのかどうかは現実の世界で実証されたわけではないので未知数でしょう。仮にマイナス金利を採用しさらに深掘りさせても十分な需要喚起がなされなかった場合、やはり量的緩和や財政支出の拡大を併用する必要があるわけで、これらの金融政策、財政政策をどの手順で、またどの組み合わせで行っていくのがベターなのかは将来の危機時の政策判断を積み重ねて精査していくしかないように思います。
マイナス金利は歴史上17世紀初めのジェノバ以来のことで、極めて異例なことです。
結局史上初のマイナス金利は、その後植民地戦争という形でのインフレで収束しました。
現在の事態を踏まえて、それを常体のものとして研究し、政策に取り入れることは大事なことと思います。
しかし同時に長い金融の歴史の中で極めて異例の事態であることは知っておいたほうがいいと思います。