日本勢VSグーグル、マイクロソフト「機械翻訳最前線」

2016/8/10

音声翻訳で先行した日本  

意外かも知れないが、日本は音声翻訳の先駆者だ。
日本における機械翻訳技術のパイオニア、国立研究開発法人・情報通信研究機構(NICT)ユニバーサルコミュニケーション研究所 多言語翻訳研究室長の隅田英一郎氏によると、その歴史は1980年代に遡る。
「1987年にNTT株が売却された時、その株のおよそ3分の1を持っていた政府は配当金の一部を音声技術の基礎研究に費やした。音声翻訳は日本が初めて研究しようと言い始めた技術で、グーグルのそれより早い」(隅田氏)
国立研究開発法人・情報通信研究機構(NICT)ユニバーサルコミュニケーション研究所 多言語翻訳研究室長の隅田英一郎氏。
そうした歴史の積み重ねの成果が、NICTが2010年に公開したVoiceTra(ボイストラ)だ。