第3のガラガラポン革命で、究極の大衆社会がやってくる

2016/8/6
社会学者で関西大学名誉教授の竹内洋氏は、日本に今、明治維新、敗戦に続く、「第3のガラガラポン革命」が訪れようとしていると指摘する。第3のガラガラポン革命後に、どのような社会が生まれるのか。竹内氏に聞いた。 

最終的な下克上

──竹内さんが「“第3のガラガラポン革命”が起こる周期」(「新潮45」2015年8月号掲載)を発表してから、1年がすぎました。過去1年で、「第3のガラガラポン革命的な気運」はさらに高まっていると感じますか。
ガラガラポンが実際に生じるかどうかはわかりませんが、ガラガラポン的な感情が高まってきているとは思います。
先日の都知事選挙でも、小池百合子さんの「都政を改革したい」「何かを壊したい」というメッセージが受けていたでしょう。改革とは、つまりガラガラポンですから。
──都知事選挙に限らず、世界中で改革を求める世論が高まっているのは、今のエリート層に対する不信感が募ってきているからでしょうか。
そうだと思います。
歴史的な流れを見ると、身分や血筋で地位が決まるのが当たり前の時代がありました。