【侍06&07】家庭内ロボ誕生? グーグルから買い戻す「日本の宝」

2016/7/11

明らかになった「2足ロボ」  

2016年4月8日、日本のロボット界で約3年ぶりに表舞台に姿を現した、1人の男がいた。東大発のロボットベンチャー、SCHAFT(シャフト)。その創業者の1人、中西雄飛だ。
2013年末に日本企業として初めて米グーグルに買収され、グーグルの長期的な技術開発投資プロジェクト「グーグルX」に吸収されて以降、まったく音沙汰がなかった気鋭の研究者である。
この日、東京都内で開催された新経済サミットのステージに中西と共に立ったのは、1台の不思議なロボットだった。2本の足があるだけで、顔や手は見当たらない。一見する限り、どんな目的で開発されたのか見当もつかないような姿形だ。
ところが、まだ名も無きその2本足ロボットがさまざまなシーンで動く様子が映像で映し出されると、謎に包まれた空白の3年間に中西らがどんなロボットを開発していたのか、その一端が徐々に浮き彫りになってくる。