「農業ビジネス」参入企業の8割が失敗してしまう理由
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8割が失敗する理由を分解してみたい。まず多いのは、技術不足で期待通りの生産高が上がらない事。当然、売れるもの自体がないのだから、どんなに本業とのシナジー?があってもスーパー営業マンがいてもどうしようもない。2番目は、まさに記事にある通り、販路に対して約束した通りのスケジュールで納品できない事。取れた時に取れた量だけ出すのでは、市場価格以上では決して売れない。法人は参入時に市場価格を上回る想定単価でビジネスプランを描くことが多い。次に多いのが、設備の過剰投資。どんなに素晴らしいテクノロジーがあっても、それが収量や品質に貢献しなければ、つまり投資に見合わなければ、その設備はゴミだ。農業は一作に一年、長ければ苗づくりから収穫を終えるまで2年がかりになる。もちろんPDCAを回転させるしかないのだけど、それだけリードタイムが長いと、立ち上がりまでキャッシュが持たない。少なくてもこれらの罠は十分意識してスタートする必要がある。軌道に乗れば、農産物は絶対に在庫にはならないのが面白い。つまり市場に出せばたとえ1円であっても値段がつきものが売れ、流れる。もし宮城県の山元町で独立してみたい方はいつでも声をかけて欲しい。
最近農業に新規参入する企業の話をよく聞く気がしていましたが、「参入企業数は1898社(2015年6月末)。2008年は400社あまりだったので、7年間でじつに4倍以上に増えた。」は驚き。ヘルスケア分野も全く同じことだと思いますが、安易な参入でも利益があげられる程甘いビジネスではないのは当然ですね。自分たちに勝つ理由があるかの見極めは本当に重要。自戒を込めて。。
以前とある農業企業のお仕事をさせていただいたことがありますが、その企業では北海道の大規模農園は軒並み赤字で、千葉や埼玉など都市近郊の小規模農地が収益源と成っていました。
これらの小規模農地は、東京のレストラン向けの食材を作っていましたが、とれたて新鮮な野菜をその日のうちにお客様に提供できる、ということでかなり高い単価を取っていました。
一方で北海道では、コストは安いものの、販売価格かも安く、競合も多い、さらに輸送コスト倒れとなることも多かったようです。
つまるところ、成功の秘訣はいかに単価の高い販売ルートを押さえられるかに尽きるような気がします。
現代の農業は、農協が一括販売してくれた時代と異なり、製造業であると同時に、営業力の世界でもあるということかもしれません。