リクルート事件とは何だったのか?

2016/6/8

面白いのは江副、藤原

堀江 東さんがリクルートに入った2年後に、藤原和博さんが入ってくる。そのころは、どんなふうだったんですか。
東 僕はね、もう藤原と会った瞬間に、「こいつ、面白い」と思ったの。
当時リクルートにいた、ほかの人は全然面白くないの。だからもう辞めようかなと思っていた。何百人という社員がいても面白いのは江副、藤原しかいないわけですよ。
それで週にいっぺんぐらいは必ず藤原と2人で会って、何かしでかしてた。そのうちだんだんと、「これ、ちょっと江副さんをのせてみない?」みたいにして、いろいろな企画を仕掛けていったんだ。
たとえば一番わかりやすいのは、江副は音楽が好きだったから、音楽部の予算をかっぱらっちゃおうと思ってさ。
堀江 江副さんは音楽が好きなんですよね。ダンスとかやっていましたよね。
東 そうそう。それで音楽部の予算を年間2、3億円ぐらいとっていた。
堀江 その2、3億円の予算を使って何をやるんですか?
東 安比のスキー場でレーザーを使ったライブコンサートを開いたり、LPレコードをつくって全社員に配ったり。
堀江 そのLPのアーティストは誰ですか。
東 僕と藤原(笑)。あとは、トランスコスモスの船津(康次)会長がドラムスをやっていたんだよ。
堀江 そういうことですか(笑)。
東 そう。コスモスってバンドをつくった。リクルートコスモスという社名は、このバンドの名前からとったんだから。
堀江 コスモスってどういう意味なんですか?