【川村元気】自らの「変態性」を見える化せよ
2016/06/08, NewsPicks編集部
イノベーターズ・トーク Part3
【川村元気】自らの「変態性」を見える化せよ
2016/6/8
人は欠損を埋めるために生きる
川村:最近、発見したのですが、人がモノをつくる理由は、知識を表現するためではなく、不便さや欠損、コンプレックスを埋めるためだと思うんです。たとえば、親子関係が悪かった作家は、家族の話ばかりを書きます。
人間は自らの欠損を埋めるために生きる動物です。だから、人工知能自身が過去の蓄積を学んで集合知となったとき、それはブレークスルーできなくなる瞬間でもあると思います。
たとえば、不倫している人に「時間のムダだからやめたほうがいい」と皆が同じようなアドバイスをしている光景をよく見ます。それはまるで人工知能のようなアドバイスだなと僕は思ってしまう。確かにそのアドバイスは正解なのでしょうが、だからといって、そのアドバイスが不倫している人を救うわけではない。
だから、人工知能に生活が向上する物事を発見させるには、「何を学習させるか」ではなく、「何を学習させないか」がポイントになると思っています。
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コメント
注目のコメント
コンフォートゾーンを出る、と簡単に言うけれど、自分の居心地の良い所を捨てるのはかなり勇気がいること。そこを出れば否が応でも失敗や不安といったお付き合いしたくないものがすぐ側に寄ってくるから。
でも、人が「自分のためだけ」に発揮できる力はたかが知れていますけど、目標に他人のためになることを絡めると、他人のための方が力を発揮しやすいことがあります。親や子供など、自分にとって大切な人が病気になったら、たとえ大雨の降る深夜でも車を運転して病院に連れて行こうとしたり、お粥をつくったりするなど、凄まじい行動力を発揮するでしょう。あれと同じ。
そうやって、無理矢理コンフォートゾーンなるものを突破させる原動力として「利他」を用いる、ということを最近知りました。今日は後半で文系/理系論が出ており、またまたたくさんの賛否コメントがつきそうですが、内容は本日も面白かったです!
Eテレの「デザインあ」を手がける中村勇吾さんの下りにあった「天才的なジャンプを誰でも再現できるよう、アルゴリズム化するのが自分の仕事である」というのはなるほどで、欠損を埋めることの発見に、日々驚かされている自分に気付かされます。
「ジャンルが違うところへ行くと、天動説が地動説に変わるくらいの衝撃がゴロゴロ起きる」というのもその通りで、これを繰り返すと気づけないことにも気づけるようなるんだと思います。東京に住んでみる、部署を異動してみるといったやれることからはじめてみるといいかもしれませんね。
それにしても川村さんの文系コンプレックスはかなりのレベルですね(笑)
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