「社員の健康が最大の経営資源」BtoBに広がる予防ビジネス
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心臓外科は、身体の不調→病院受診→内科的治療→手術、という具合に最も下流に属する診療科です。この立場にいて思うことはやはり、早期発見・早期治療、できれば予防!ということです。
喫煙者にタバコの害を説いても禁煙につながりにくいのと同様、生活習慣病から来る疾患も然りです。
予防分野をアクセラレートするのは、「ビジネスとして取り込まれること」だと臨床家の立場からもそう思います。「運動をしていないと将来の健康を害する」や「タバコを吸っていると将来の健康を害する」という未来の不安から、予防行動に結びつけることができる人は多くはないのではないでしょうか。
頭では分かっているけど、自分は大丈夫だと思っている、もしくは、自分は大丈夫だと思いたい、ということもあるでしょう。
遠い先の不安ではなく、直近のメリットとデメリット(不安)につなげるような取り組みも必要でしょう。
年に2回の人間ドックを受けないと、自費の負担割合を増やしていきます(3割→5割→7割→9割→10割)のようなデメリットと、
年に2回の検査を受ければ毎月の保険料を減らします、のようなメリットが必要なのではないでしょうか。
胃がんのピロリ菌についてのプロジェクトが立ち上がったりしていますが、
これをやれば予防できることがわかっているものに関しては、
ピロリ菌の検査を毎年受ければ、保険料は下がり、受けないと自費負担が増えるという政策や、もしくはがんの予防保険みたいなものを保険会社が主導でやるなどすれば一気に一般的になるのではないでしょうか。
よく言われてますが、国民皆保険はいいようで悪い部分もあり、
病気になっても保険での自費負担は少なく感じるから、予防しなくてもいいやともなりますし、
病院側も病気になって、保険を使ってでも受診してくれなければお金が入ってこないので、むしろ予防しないで病気になってくれた方が儲かるみたいな仕組みになっているのも、現在の問題でしょう。
病気になった人から診療費をもらう以外に、予防医療での医療費をもらえるような取り組みをしていくことが必要でしょう。
そして、病気になってない人の予防医療に関する診療報酬が高くなるなどの政策も必要かもしれません。フィンク溝口社長のいう「健康インフラ」という構想は面白い。溝口社長も登壇する5月18日の「医療・ヘルスケア×ビジネス×テクノロジー」セミナーでは、そのあたりも深掘りしたいと思います。
http://hipconference0518.peatix.com/