シリコンバレーのスタートアップが大企業志向に!
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そんなもんじゃないでしょうか。たしかにIPOがピタッと止まった感はありますが、IPOのタイミングはマーケット環境に左右されるもの。
これまでもUSのスタートアップのイグジットはそのほとんどがMAによるものです。MAの受け皿があるからこそシングルヒット狙いの挑戦者も出てきて総数が増える。「買収を希望するなんて情けない」と嘆くよりも賞賛する社会の方がより多くの挑戦者が出てくることでしょう。
その中から大ホームランを打つ会社も出てくる。皆が皆、ザッカーバーグになる必要はありません。
挑戦者を非難して挑戦しない人よりも、売り物としての会社を作り上げる志低い起業家の方が、よほどかっこいいと私は思います。結局、個々のスタートアップは社会全体から見ればR&Dのコマなんですから。アナリストの仕事は減るかもしれませんが。
理屈の上ではNASDAQやNYSEへの中継点として、上場ハードルがより低いマザーズ上場を選択肢として加えるというのもあるのでしょうが、ちょっと考えづらい。一昔前はロンドンAIMがシリコンバレーに積極的に売り込みに来ていたと聞きますが、結局はアメリカのスタートアップには刺さらなかったようです。
逆に、思いきり志を高く掲げるのであれば「イグジット」という言葉そのものを忘れるべきですし、マザーズは東証一部ではなくNASDAQやNYSEへのステッピングストーンと位置づけなければいけないでしょう。マザーズの規模感だと、USスタートアップと比べればミドルステージか、下手をすればアーリーステージの水準ですし。
もっとも、日米ともにベンチャー投資環境はより厳しくなってきているようですね。2016年1月〜3月、米国のIPOがなく、株式公開よりも大企業への売却を希望する人が増えているとのこと。IPOをゴールと考えているなら売却の方が手っ取り早い。本当は、IPOは、スタートなんですけどね。
起業家の、バイアウト希望が56パーセント、IPO希望は17%。
VCに対して「冷静さを保って長期的な視点を保つよう助言」とされているので、VCプレッシャーがきつく大企業側が積極的という見方もありますね。いずれにせよ短期思考になっているのは確か。