BCGで社内抗争に巻き込まれ、エリートコースから外れる

2016/4/5
東京大学卒業式(1985年)。
東京大学法学部を卒業した私は1985年、当時、国内ではほとんど無名に近かったボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社します。
東京オフィスに勤務していたのは30人強。アメリカではエリートが憧れる戦略系コンサルティング会社も、日本ではただの中小企業でした。
人数は少ないながらも、先輩たちは論客ぞろい。私は生意気盛りで何かというと先輩に食ってかかっていましたが、そんな新人の戯言など、先輩たちは赤子の手をひねるように覆してしまいます。
「商売のリアリズムが欠落している」
クライアントからは、徹底的に実務経験の乏しさを突かれました。
言われると、悔しいから考えます。
どうすれば、あの意見に反論することができるのだろうか。このロジックには、何が足りないのか。
補強のためのデータや事例などの材料をかき集め、理論武装することを覚えました。それでも先輩たちには叩かれ続けました。その度に武装し直し、再び立ち向かう。
そんな知的格闘を繰り返す日々を通じて、ビジネスに必要な思考力も培われていきました。