ホンダ、2016年度末までに全国販社30店でFCV納車・点検
2016/03/11, 日刊自動車新聞
ホンダは新型燃料電池車(FCV)「クラリティ・フューエル・セル」の発売に合わせ、系列ディーラーでFCVのサービス体制の構築に着手した。3月末までに東京、埼玉などの5拠点、2016年度末までに全国30拠点で納車と定期点検を行える環境を整える。対象となる販売会社にFCV特有の商品知識や点検時の注意点を盛り込んだ研修を行うほか、サービス工場に水素漏れ検知器などを導入する。先代モデルのサービスは全てホンダ本体で実施していた。新型は17年度にも個人向けに販売することを視野に入れており、販売店の力も借りて普及体制を整える。
クラリティ・フューエル・セルは当面、自治体、法人向けのリースに限定する。販売計画は年200台程度。商談は先代のFCXクラリティと同様、ホンダ本体の法人営業部が担当する。少量生産で供給能力が限られることから、お客様相談センターを通じて問い合わせを受け付ける。ただ「個人向けを展開する際にはリースと市販、双方を検討している」(ホンダ)としており、中長期的には商談もディーラーが担当する可能性はある。
一方、サービスはホンダ本体と販売会社で仕事を分担する。FCスタックや燃料タンクといった基幹部品の点検、修理は、防爆設備のあるホンダのサービスセンターで行う。エンジン車と同じメニューとなる定期点検などは販売会社が担当し、FCVの本格普及に向けて取り扱いの裾野を広げる。
FCVは、15年にトヨタ自動車が「ミライ」を市場投入。さらにホンダが新型車を発売したことで、関心が高まりつつある。ただ、トヨタ、ホンダともに本格普及には20年頃に投入する次期車で挑むことを想定している。トヨタも現行のミライでは「専業の整備工場で点検をしてもらうことは難しい」としており、FCVを販売するエリアの販売会社とともに集中整備センターを設置した。
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