6年生に経済学、ゲームで教える市場の仕組み
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教員は生々しい金銭の話を避けたがる傾向にあります。
「ビジネスについて教える」と言うと、「銭感情の話か」と嫌がる教員は少なくありませんので、こうした授業は素晴らしいと思います。
私が以前、市内の小学校に行って生徒達と意見交換会をした時のこと。「市長に質問はありますか?」の先生の問いに1年生が「市長って、お給料、1ヶ月にいくらもらえるんですか!?」と質問。慌てる先生たち。
私はどう答えるか悩みながら、「月100万円貰っています。ただし、千葉市の財政は少し厳しいので3割ほどカットしています」と答えました。
ネットで調べれば分かる時代、隠しても意味がありませんし、ざっくり答えたのですが、子どもにとっては100万円は大金です。どよめきが起きました。
その後、どのような仕事をしているのか、毎日どれくらい働いているのか、などの質疑応答を経て、子どもたちも市長という仕事がどのようなものか少し分かったようです。
その後、作文が各クラスから届いたのですが、その中に「市長は凄いですね。月100万円も貰って。後で先生に給料を聞いたところ月300円とのこと。凄い差ですね」と。
このような内容が他のクラスにも散見され、どうも教員間で示し合わせていたような感じでした。
未来を担う人材を育てる教員が月300円の仕事だなどと伝えないで欲しいですし、そもそもこのような金額を言うこと自体が子どもに失礼ですし、これでキャリア教育など推進できるわけがありません。
仕事とは、人のため社会のために自分なりに役立つことであり、その役立った割合に応じて報酬を得ることが仕事のはずです。違法なことや人を悲しませることで報酬を得ることは不適切ですが、報酬を得ること自体は何ら恥じることではありません。
私は教員の集会では必ずこのエピソードを紹介し、「仕事感をしっかりと子どもに伝えて欲しい」「社会で最初に出会う親以外の社会人は教員です。教員の仕事に臨む姿はあらゆるキャリア教育よりも子どもに影響を与える」「クラス全員が将来の仕事に"教員"と書くくらい輝く背中を見せてほしい」と伝えています。ぼくも出来ることなら、初等・中等教育で金融や経済学を学びたかったです。少しずつ独学で勉強するものの、やっぱりきちんと習いたかった。
何より、「お金」に対するネガティヴイメージを払拭する最高の契機だと思います。こういうのとってもいいですよね。ビジネスとか、市場とか、投資とかは、座学で退屈な事業を受けるより、まずはゲームで体感する方が早い気がしています。また、多くの人が結局ビジネスにかかわるにも関わらず、高校までそのあたりは全く触れない(最近は少し違うんですかね)
「政治経済」という教科も経済史だったりが中心で(それも重要だとは思いますが)実際の企業活動が想起できるものはないですね
まあ、キッザニアがあるだけで、最近の子供はだいぶ違うのかもしれませんが