ドイツvs.米国。「工場のスマート化」をめぐる頂上決戦

2016/2/10

工場のなかのアルゴリズム

前回の記事では、日本が世界をリードしてきた、工場のメカトロニクスの世界にも、AIが搭載されたアルゴリズムが導入される可能性があると指摘した。
では、具体的にアルゴリズムは企業の工場にどのような影響を与えるのだろうか。その段階的な影響を整理すると次のようになる。
1.工場ラインでのロボットや機器の動きがログやセンサーによって収集される。
2.収集された状態監視のデータが「見える化」され、ダウンタイムやエラーの可能性を把握することにより、ロボットのコントローラの調整、故障予知や消耗品の交換時期予知に生かすことが可能となり、これによってリードタイムが減少し生産性が向上する。
3.工場のネットワーク化が進むと、データの収集範囲をラインから工場全体、そして複数の工場へと広げ、企業全体の生産性向上のための解析が進められる。