ウォール街に広がる「ブルームバーグ大統領待望論」
2015/10/30, The New York Times
クリントンの「左傾化」に財界の懸念
この数カ月間、マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長(73)は繰り返し、ウォール街の友人たちからこんな電話を受けていた。
「どうして大統領選に立候補しないんだ?」
ニューヨークのブルームバーグ邸で数週間前に開かれたディナーパーティーでは、著名投資家のビル・アックマンがブルームバーグをつかまえて出馬を説得しようとする場面があった。ちなみにアックマンはこれまでずっと民主党候補を支援してきた。
10月に入ってからも、アックマンはブルームバーグ・マーケッツ誌のイベントの席上「(ドナルド・)トランプが人々に好かれる理由になっているあらゆる資質はブルームバーグにも備わっている。一方で、嫌われるほうの性質は1つも見当たらない」と述べた。
「もしブルームバーグが出馬するなら、当選に向けてできる限り力になる用意がある。もっとも彼にカネは必要ないが」
ブルームバーグ待望論が強まったのは9月の後半。政治コンサルタント会社ユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長がツイッターにこんな投稿をしてからだ。
「関係筋によれば、マイケル・ブルームバーグは無所属での出馬を真剣に検討している」
これは必ずしも事実とは言えなかった。というのも、出馬を勧める友人たちへのブルームバーグの答えはたいていの場合、「あり得ない」だったのだから。親しい友人の1人によれば、ブルームバーグはこの言葉を繰り返しているという。
ニューヨーク財界の大物たちによれば、ブルームバーグの去就に富豪たちの目が改めて向けられるようになった要因は1つではない。
たとえば民主党支持者の間では、党の大統領候補指名レースで先頭を走るヒラリー・クリントンが、ビジネスや規制、税金といった問題において非常に左寄りの政策を掲げざるを得なくなっていることへの懸念が出てきている。
共和党を支持する財界人の間ではジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事の人気が高いが、トランプ候補が注目される中ですっかり影が薄くなっており、予備選を勝ち抜くのに必要な支持を得るのに苦労するのではとの懸念が高まっている。
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コメント
注目のコメント
経営者としてのすごさに加え、ニューヨーク市長を2002年になった後、教育問題、犯罪率低下など市民社会をよりよくする政策をしっかり打てた市長。
確かに、ブルームバーク自身がいうように、身近な問題に関心があるのであって、73歳で今から外交軍事政策などを学び・判断していくというのは、少し気が重いのかもしれない。
しかし、誰になるんだろ。このままいくと、ヒラリー・クリントンになるのが順当だが。。。ブルームバーグvs.クリントンの対決になれば、大統領選は大いに盛り上がるでしょうね。この記事を読む限り、ブルームバーグ氏はあまり魅力的に見えないのですが、実績からして、経営手腕はクリントン以上でしょう。
https://newspicks.com/news/1127886/body/ブルームバーグが独裁者でいいなら誰より国の舵取りができそうだ。残念ながら民主主義国家ではマイノリティからの支持を受け入れられないため勝てないように感じる。金持ちすぎるし、スキャンダルの一つや二つは抱えてそうだ。二年もの長期戦に耐えられそうもない。叩けばホコリの一つや二つ出るだろう。