[東京 3日 ロイター] - JT <2914.T>は3日、飲料の自販機オペレーター事業やブランドの売却を行ったことで、2015年12月期の連結業績予想(IFRS)を上方修正した。為替の見直しもプラス要因となった。

連結営業利益予想は5390億円を6680億円に引き上げた。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト18人の営業利益予測の平均値は6293億円となっており、会社計画はこれを上回った。

飲料製造販売事業からの撤退費用はあったものの、自販機オペレーター事業の株式売却益が上方修正の主因となった。また、為替を円安方向に見直したことなどから、為替要因でも280億円のプラス要因となっている。

国内たばこ、海外たばこの販売本数見込みは、直近予想から変更していない。

JTは、サントリー食品インターナショナル <2587.T> に対し、飲料自販機オペレーター事業と飲料ブランド「桃の天然水」「Roots」を1500億円で売却。7月に譲渡を完了した。

当期利益は3870億円から4710億円に上方修正した。同社は、配当性向50%を目標として掲げているが「自販機オペレーター事業の売却は一時的な事象。50%の計算に含めるか否かは、現時点でコミットしない」(宮崎秀樹副社長)とし、来年2月の本決算発表時に決定する考えを示した。

1―6月期の連結売上収益は1兆1717億円、営業利益は2899億円となった。

(清水律子)