2020年のソフトバンク:冷静(負債負担)と情熱(投資意欲)の間で
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注目のコメント
椎名さんが読み物としてお楽しみ、と仰られていますが、非常に的を得ていると思います。
まず国内通信事業。これは完全に寝たふり。ソフトバンクが仕掛ければ、旧電電系の2社も仕掛ける必要がない。彼らも次の収益の柱が全くないですし、連載でやってきたようにMVNOは魅力的ではありますが、既存キャリアを脅かす存在になるにはまだまだ足りない事が多すぎる。
ひとつ見解が違うのが、スプリントの事業で資金が必要になったから、寝たふりではなく、もともと寝たふりをする予定だったと私は考えています。
威勢良く既存を壊す、と高らかに宣言して、ある一定の収益ラインは決めていたと思います。で、価格破壊を仕掛けてイメージをあげて、一定の規模まで立て直す。
安定したら、あとは次への投資のおサイフとして使い続ける。これは固定回線の参入→安定でも同じ事をしましたよね。
孫さんがソフトバンクモバイルにPepper以外最近全く言及しないのは、発表会すら出てこなくなったのは、もう国内通信の戦いが終わったと判断したから。
端末、通信設備と差別化がないため、これ以上価格競争を仕掛ける必要がない。
そしてソフトバンクは次の成長戦略は記事にもあるよう、投資戦略の企業なので、他の2社と違い、国内で狭々と国内向けのサービスを陣頭指揮取ってまでやる魅力を感じていないからでしょう。
孫さんはあくまで「投資家」で企業を成長させる人で、特定の分野を攻め込み、ひと段落したら収益源として新たな分野に行く。
NP的に言うと業界を「ディスラプト」しているようで、破壊するのは限定的にしてコントロールしていますよね。
個人的にPepperは面白いし魅力も感じますが、まだ時間はかかると思います。ハードもソフトも発展途上。ただ、クラウドに集めて学習を共有する仕組みは攻殻機動隊のタチコマの理論で、そこの部分はワクワクしてしまいました(笑)
今日は私も読み物。
私なりの見解としてまとめると、孫さんは「破壊者」ではなく「投資家」で、参入すべき分野を少しだけルールチェンジさせ、自らのプレゼンスをあげ、安定したら次へ、という経営スタイルの方なのでしょう。読み物としてお楽しみ(?)いただければ幸いです。ひとつ書き忘れたのは2020年にはHQがシンガポールにあることでしょうか。
追記:
スプリントと国内寝たふりの関係は柴山さんのおっしゃる通りですね。もっときちんと書くべきでした。
Kasakawaさんのおっしゃるように、通信料はどうかと思います。本文ではさすがに触れることはできませんでしたが、カルテル疑惑をMVNOにそらすという業界全体の老獪さには恐れ入ります。ソフトバンクさんは「事業会社の皮を被ったバイアウトファンド」でしょう。いきおい、活動は機会主義的にならざるを得ません。「情報革命」に紐づけられるテーマでありさえすれば成長領域に張り続けると言う以上に、5年も先のことを言い当てるのはそりゃ難しいお題でしょうね。