【市場規模調査】データがない現実にどう立ち向かう?
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「自分で根拠を説明できる、自信がある状態になっているか」。
市場規模に限らず、どんな調査・分析や提案にも重要なことだと思います。
そして、情報が足りない、情報が信じられるか分からないということはよくあります。だから不安になる。不安になるから、まずは手を動かしてしまう。
手を動かすことは素晴らしいことです。だけど、動かし方を間違えると時間を失い、もっと追い詰められます(今回の宮原さんの失敗ポイント)。
だから、どうすれば楽に早く、根拠・自信がある状態になるか。そこを見定め、手を動かすことが大事になります。
キーは変数・作業を増やさないこと。ありものの数値を組み合わせて、推計や検証をクイックにしていくことです。「落とし穴」を知ることでそれを避けられ、またその後にどう進めればいいのか、この記事の具体で参考になれば嬉しいです。
そして、自分で推計してシンプルな根拠があるからこそ、正確な数字は分からなくても自信を持ちやすいですし、検証もしやすくなります。
なお、詳細は記事見ていただきたいのですが、ググって出てくる市場規模より大きい結果になりました。
記事以外にも実は検証をしており、それはJリーグのチーム売上との比較。こんな感じに考えていくと「Jリーグより結構大きい」という説明を否定する合理的な根拠をつけるのは、なかなか難しそうに思います。
・Jリーグは売上の2/3(約1000億円)がJ1で、J1の20チーム中トップの売上は浦和レッズの約100億円(なおJ3まででは60チーム)。
・プロ野球だと、3チームで一番小さい楽天でさえ約150億円(2019年)
・Jリーグの方が、ユニフォームに掲載される広告量(≠広告収入)は多そう。ただこの価値が大きいのはせいぜいJ1チーム(上記の売上2/3がJ1という点から)
・プロ野球の方が試合数は多い。観客収入は多くなるし、球場での広告も多くなる
・サッカーの方がチームあたりの登録選手の人数が少ないのではないかと思うが、年棒が高い選手は少ない(かつ楽天の強いスポンサーシップがあるヴィッセルに多い)。儲かっているなら人数が少ないサッカーの年棒の方が高くてもよいが、そうなっていない自分の調査結果に自信を持ちたいーー。
これが多くの人の本音であり、悩み・難しい点でもあるのではないかと思いました。
実際に調査をやってみて特に難しかったのは、どこまでの精度で許容するかの判断です。
自分がまさにそうでしたが、調査に時間をかければかけるほど、手を動かせば動かすほど「精度が上がる」と思いがちです。
実際に精度を上げられるケース・手段もあると思いますが、最初に経験の浅い人がそれをやってしまうと、大抵泥沼にハマります。
今回具体例として取り組んだ、プロ野球の市場規模の推計にあたっては、公表されている球団の一部データ、Jリーグのデータをもとにフェルミ推定を組み合わせてみました。
やってみて良かった点・これまでとの違い(成長)は、
推計の精度には不安を残しつつも、自分なりの根拠・仮説をもとに一定の答えを出すプロセスを経験できたことです。
「その根拠って本当に正しいの?」「こういった視点も取り入れた方が良いのではないか?」と議論が起こり、必要性・フェーズに応じて精度を上げる意思決定ができれば、さらに前進できるのではと思います。
記事内容に加えて、筆者コメントとしてシェアさせていただきます。