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第3回:身長別恋愛偏差値公開

女性は男性に、まだ「三高」を求めているのか?〈身長編〉

2015/7/8
恋愛×ビッグデータ──。ビッグデータがビジネスにおける消費者の行動を解明するのに活用されるのと同様に、恋愛もデータによって語られる時代がやってきた? 会員数230万人を誇る日本最大級の恋愛・婚活マッチングサービス「pairs」を運営するエウレカCEOの赤坂優氏が、pairsに蓄積された恋愛ビッグデータを用いて、データ時代の恋愛を読み解く。
第1回:「早慶上智卒」は、大卒平均より3倍モテる
第2回:女性は男性に、まだ「三高」を求めているのか?〈収入編〉

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それでは、何cmを下限に設定しているのでしょうか?
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pairsにおける「いいね!」とは?
プロフィール(自己紹介文、メイン写真など)を見て、好意を持ったパートナーに「いいね!」を送る。お互いに「いいね!」を押すと、マッチングが成立し、メッセージ交換が可能になる。

女性の2人に1人は身長から入っている

学歴、年収に続いて、今回は三高「高学歴、高年収、高身長」の最後のひとつ身長の傾向を探っていきます。

まず、パートナーを探す際の検索条件として身長の下限を設定している、つまりは身長◯◯cm以上の相手を希望しているかの割合を算出しました。なんらかの値を設定している女性ユーザーは全体の46.9%、なんと約2人に1人が設定していたことがわかりました。

「高身長=モテ」は成立しない

では三高と呼ばれる通り、高身長の男性ばかりが「いいね!」をもらっているのでしょうか。結論から言うと、身長による「いいね!」格差はほぼ見られませんでした。

男性ユーザーの身長別にもらった「いいね!」数を偏差値化すると、「身長160~190cm」の間で偏差値は約48~53で推移し、最も偏差値が高い「身長181cm」でも52.3という値にとどまります。

検索条件に身長を設定していない人が、一定の身長以上の男性にアプローチした場合、偏差値にはもっと開きが見られます。しかし、身長別の偏差値にあまり開きが見られないことから、2人に1人は身長を検索条件に入れている一方で、検索条件に入れていない女性たちは、身長を気にせずに男性を見ていると推察されます。

このように、身長を気にする人とそうでない人とで分かれているため、一概に背が高いとモテるとは言えないという結果が見えてきました。高身長の魅力以上に、ほかのプロフィールがおよぼす影響のほうが大きいのです。

身長を指定し、年収を吟味する?

前回、年収を検索条件に入れている20代、30代、40代の女性ユーザーはそれぞれ全体の25%、38%、41%であったことをお伝えしました。

今回、身長の下限を設定している人の割合が46.9%と高いことを考えると、最初に条件を考える際は「年収<身長」である女性が多いことがわかります。

身長と年収が恋愛偏差値にもたらす影響をさらに比較するため、前回のデータから男性の年収別の恋愛偏差値を算出したところ、「年収600万円以上800万円未満」で偏差値52、「年収800万円以上1000万円未満」で偏差値54、「年収1000万円以上1500万円未満」で偏差値56というように、身長よりも大きな格差が見られました。

実際にアプローチする段階に入ると、影響力の大きさでは「年収>身長」となることがわかります。

女性は男性に、まだ「三高」を求めているのか?

今回を含む3回の連載で、バブル期に三高と呼ばれたものが、どのように現代のオンライン上へトレースされているかを見てきました。

オンラインの世界では、「高学歴、高年収、高身長」の画一的な価値観でパートナーを求める様子はなく、選択基準が複数あり、それが情報、数値として可視化されたときに、「検索」や「いいね!」の行動に影響を及ぼします。

(協力:中川佳希、構成:村井京香、インフォグラフィック:荒新桃子)

*明日掲載の「『優しい』以上に、モテる性格は何か?」に続きます。

赤坂優 法政大学在学中に、博報堂C&Dでインターン。イマージュ・ネットに入社後、メディアプランナーとしてECサイトのメディア収益化を行う。その後、新規事業、アライアンスに従事。個人でデザインのクラウドソーシングサイト「MILLION DESIGNS」を立ち上げ、ランサーズへ売却。エウレカを設立し、CEOに就任

赤坂優
法政大学在学中に、博報堂C&Dでインターン。イマージュ・ネットに入社後、メディアプランナーとしてECサイトのメディア収益化を行う。その後、新規事業、アライアンスに従事。個人でデザインのクラウドソーシングサイト「MILLION DESIGNS」を立ち上げ、ランサーズへ売却。エウレカを設立し、CEOに就任(撮影:遠藤素子)

データ概要

期間:2013年1月1日~2015年3月31日
制約:「いいね!」を最低1回もらっているユーザー