７＆ｉＨＤにカナダ同業が買収提案、外資の国内企業買収で最大も
AI要約
- 1セブン＆アイ・ホールディングスはカナダのアリマンタシォン・クシュタールから友好的な買収提案を受けた
- 2同社は特別委員会を設立し、提案の検討を進めているが、具体的な合意の可能性は不明
- 3株価は提案を受けて大幅に上昇し、実現すれば過去最大の海外企業による買収となる可能性がある
コメント
注目のコメント
ビックリ…ちなみに時価総額はセブン4.6兆円（発表前、そして発表後にストップ高で5.6兆円）に対して、サークルK展開するAlimentation Couche-Tardは9.1兆円と約2倍。
なお、株主としてセブンに株主提案を進めているValueActは2022年度の有報（2023年5月末発表）だと1.9%保有となっているが、2023年度（2024年5月発表）だと消えている（報道ググると全部かは分からないが一部は売却してそう、あと保有はもっと多かったと思われる）。
下記は4末時点での投資家資料。世界で1.7万店舗、う米国約7000、カナダ約2000。7-Eleven Incの店舗数は約1.3万店で、北米でさえセブンが店舗数では上回る。
EBITDAではセブンが約1.0兆円に対してクシュタールは約8000億円とセブンが上回るが、営業利益以下だとセブンはまだ日本会計基準で毎年のれんを1000億円償却したり減価償却も多く、両社とも約5000億円。
https://corpo.couche-tard.com/wp-content/uploads/2023/03/ACT-Investor-Presentation-Q4-24vF-2.pdf
Alimentation Couche-Tardは、2021年にはCarrefourに買収提案していたが破談となった。
当時のコメントでは『時価総額4兆円でセブンを上回っている（セブン約3.5兆円）』とコメントしていたが、その後のクシュタールの株価成長（当時から約2倍になっている）と為替のダブルで、差が開いた。
サークルＫ親会社 仏カルフールに買収提案 ２兆円（2021/1、産経ニュース）
https://newspicks.com/news/5535491
日本はIn-Out買収（日本企業による海外企業の買収）がほとんどで、逆は数えるほどしかないし、大手になると一層そう。また有名な大型案件でも、記事にあるHon Haiのシャープ、あとは日本ペイントとか、上場維持して100％子会社ではないものが多いと思う。セブン・アイがカナダ企業の買収提案を受けるだなんて、珍しい外資⇒日本企業の買収案件！今後の展開が見ものです。
ちなみに
クシュタール：時価総額9.1兆円、ROE21.20%、EV/EBITDA（今期予想）11.4倍
セブン・アイ：時価総額5.6兆円、ROE6.25%、EV/EBITDA（今期予想）8.1倍
なかなかcompellingな買い手候補。
セブン・アイは株主構成的に、経営陣が保身を追求して買収防衛策を導入して買収提案を単純にブロックすることは難しい。
クシュタールが嫌なら他の買い手を自ら探すしかない。ＰＥファンド業界も浮足立ってくるだろうと思います。
以下TOPICSも書いてみました。
https://newspicks.com/topics/monden/posts/37一番興味があるのはUSのコンビニでしょう。アメリカの店舗数では1位・2位だけど、一緒になっても店舗シェアは2割強ぐらいだから独禁法の縛りはないし、シナジーもあるだろう。
でも正直複雑。セブンは自分の強みを差別化されたサプライチェーンだと思っているし、そこには色んなメーカーが付随している。アメリカに日本式のサプライチェーンを導入しようとしているところ。クシュタールはそこに思い入れは当然ない。今の株価でも自社のマルチプルと同程度でプレミアム次第では高い買い物になってしまう。
