Apple Watch、スイスの時計業界に2,300億円の打撃を与える
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時計を超えた新しいライフスタイルを変えるデバイスを作り出そうとしてる。スイスの時計業界なんてアップルにとっては取るに足らない存在
興味深いので、元データをみました。
スイスからの輸出額(地域別)の5月実績は多い順に、
香港 2億2,710万フラン -34%
USA 1億7,570万フラン -14%
イタリア 1億3,040万フラン +4%
フランス 1億0,800万フラン -2%
日本 1億0,720万フラン -2%
中国 1億0,630万フラン -15%
まず、アメリカよりも香港の方がはるかに輸出額が大きいことが驚き。周知の通り、香港は中国人とって最大の旅行先。2014年はなんとのべ4700万人が行ってます。これは同年に日本に来た中国人(240万人)の20倍。。。
そして、その香港の過去からのトレンドをみると、今年2月から既に前年比20~30%減の大幅なマイナストレンドに入っていた。去年の10月(4億2,810万フラン)のピークからは5月は47%も減った格好。
アップルウォッチの発売時期と完全には一致しないし、それだけの影響ではない気がします。
それから、5月の時計輸出額(スイス→世界合計)の価格帯別トレンドは、
200ドル以下 -10.3%
200-500ドル -7.8%
500-3,000ドル -11.0%
3,000ドル以上 -8.5%
と、ほぼ全価格帯で落ちています。強いて言えば500-3,000ドルとアップルウォッチとかぶるところが落ちていると言えなくもない。
少なくとも、記事タイトルの「アップルウォッチがスイス時計業界に2300億円の打撃」という因果のこじつけは感心しませんね。