ラボでつくられた培養チキン、世界初の店頭販売がスタート。ただし、動物細胞の比率は3％
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シンガポールは農業用地がほとんどないため、鶏肉を含む多くの食料品を輸入に頼っていることから、食糧安全保障強化の観点で都市農場や養殖などの技術導入によって国内生産を増やす姿勢があります。
よって培養肉受け容れの抵抗は比較的少なく、レストラン提供から店頭販売まで漕ぎつけるのに、他国よりは比較的受容れられやすかったものと思います。
培養チキンの販売店のあるデンプシー・ヒルは元々は英国軍の兵舎として使われていたエリアで、現在は裕福な地元住民や観光客がよく訪れる場所です。広々とした店舗で見て回るのも楽しそうで、次回渡航時に行ってみたいと思います。
ただし、店頭販売を開始できたからといって、投資が安心して投資できる状況になったとは言い難く、引き続き販売価格引き下げのための努力を続けることはもちろん、社会受容を高めるための用途開発にもかなりの投資が必要だと思われます。培養肉のスタートアップは資金調達の落ち込みは2023年に2億2,600万ドル（約350億円）→前年の9億2,200万ドル（約1,437億円）と大きく落ち込んでいるそう。
長期的に見れば、こういう技術も重要で、どのように長く継続するかを考えるフェーズなのかもしれない。プラントベースで動物が殺されておらず、美味しいものであれば良いのではないか、と考えています。
培養肉が動物性のタンパク質や脂質を摂ることを目的とするなら、プラントベースだけでは不十分かもしれませんが、消費者の視点から見ると、それでも十分だと考える人もいるように思います。
