NTT、予防医療に参入 ゲノムと健診情報をAI解析
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注目のコメント
最初はあくまで研究のリソースとしてのデータ利用だと思います。即座に既存のアルゴリズムを用いて現場にデータを活用されるのでしたら、私は明確に反対です。
健診の情報を用いるようですが、そもそも日本の健康診断に科学的な根拠の不明確な項目が数多く含まれるため、前提条件、スタート地点から誤っている可能性があります。
誤った、偏りを持った情報をもとにAIでの解析を始めれば、偏りは増幅されていく危険性もあります。
ゲノム情報を予防医療に用いること自体、有益性が有害性を上回り、費用対効果の上がる方法であることが臨床試験で全く証明できていないことですから、上述した危険性を十分認識した上で慎重なデータ構築と解析を進めていく必要があります。
日本では予防医療が臨床現場と分断され、十分成熟してこなかった歴史があります。NTTの参入はそのゲームチェンジャーになりうることで歓迎ですが、日本独自の悪いゲームにならぬよう、監視していく必要もあるでしょう。こういう事業って、これからどんどん増えてくると思うけど、『医療費削減効果』があるかどうかは甚だ疑問。
だって、大きな病気にならなかったとしても、長生きする人が増えれば増えるほど、病院に定期的に通い続ける人は増えるってことだし。NTTから発表はまだ無いようですが、日経さんはNTT関係の独自パイプが強い印象がある(飛ばしっぽい記事でも大体既定路線事実ベース)ので、本件も程なくNTTから発表がありそうですね。
もともとNTTドコモ社がヘルスケア特化の子会社を設立したり、NTTデータ社もヘルスサイエンス関係のサービスを展開するほか、NTTグループとしていくつかの病院を保有していることもあり、全く異分野への挑戦というわけでもなさそうです。
各通信事業会社が「脱通信」に向けてもがいている様がよくわかるニュースですね。
ところで、「NTTはグループで国内に約20万人の従業員を抱えており、その過去30年分の健診情報を電子データで保有している。」「20年から健診時に希望者に対し、AIによるゲノムの分析もする。」とか、当の従業員は知ってるんですかね?(安全衛生法に基づく保管期間は5年であり、その期間を大幅に超えて補完し、商用利用されるということは「普通」なんでしょうか?)