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ボーイング、新株や社債で3.7兆円調達へ　ジャンク級への引き下げ回避を狙う

米最大の「堕天使」回避を狙います

更新
米最大の「堕天使」回避を狙います
写真：AFP=時事
ボーイングは、新株や社債の発行などで最大250億ドル（約3.7兆円）の資金調達を調達する方針です。同社は長引くストライキの影響や品質問題で業績が悪化。投資適格級からジャンク級に格下げされる企業「堕天使」の米最大かと懸念される中、財務強化で格下げ回避を目指します。
Yamada Yuko
NewsPicks Content Curator

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注目のコメント

田中 慎一
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(株)インテグリティ 財務戦略アドバイザー/EFFAS公認ESGアナリスト/代表取締役
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株主価値最大化をマントラとするコーポレートファイナンスに対する信頼性が揺らいでいますが、そのA級戦犯がこのボーイング（の経営陣）。

2023年度までの10年間にかけた研究開発費は310億ドルに対して、株主のご機嫌をとるためにキャッシュアウトした株主還元は、その2倍の610億ドル。

特に自社株買いは株主のご機嫌と言っても、その実、経営陣自らの株式報酬を上げるために株価を吹かるためにやったもの。やり過ぎで2019年からは債務超過になっています。

さらに、散々な決算にもかかわらず、現CEOの今年の役員報酬はほぼすべてが株式報酬で33百万ドル（約50億円）。

結果を出しているなら従業員も世間も高額報酬にも寛大になれるでしょうが、自分たちのフトコロを潤すためにせっせと自社株買いで債務超過にしておいて、パンデミックでは6兆円の支援を政府に求めるわ、従業員の警告を無視して飛ばした737Maxが2度も墜落するわ、ドアは吹き飛ぶわ、挙句の果てに組合との交渉決裂の末に1.7万人の従業員削減と来たら・・・

2019年8月に米ビジネスラウンドテーブルが発表した企業のパーパスに関する声明。株主第一主義から脱却し、顧客、従業員、サプライヤー、コミュニティといったステークホルダーを重視するステークホルダー資本主義をうたった同声明にはボーイングのCEO（前任ですが）もサインしています。

まさに、パーパスウォッシング、ステークホルダーキャピタリズムウォッシングですが、いったいボーイングの経営陣は人間の心を持っているのか？？？と嘆かわしくなってきます。
ボーイングが最大250億ドルを調達へ、格下げ回避へ財務強化目指す
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ボーイングが最大250億ドルを調達へ、格下げ回避へ財務強化目指す
Kato Jun
ユーザベース スピーダアナリスト
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長期債が520億ドルで、有利子負債が580億ドル。下記の報道ベースに株で100億ドルとすると、今回の250億ドルが150億ドル（ただ格付はどうなるか）、そして100億ドルを信用枠＝銀行融資に変えたとすれば、借り換え的な観点でのリスクはかなり減りそう。
なお、737MAXやコロナ前の有利子負債は約140億ドル（ピークは2020年12月期の約640億ドル）。

もちろんBoeingが財務優先過ぎて弱体化している部分は否めないと思うが、一方で過去からの蓄積、FAA（連邦航空局）という米国規制当局が強く、BoeingとAirbusの寡占業界。
「スペシャルシチュエーション投資」とかと呼ばれるが、こういう時に投資家側が交渉力を持っているので、すごい良いディールになることがある。思い出すのはバフェットがCitiや金融危機でGSなどへの投資をしたこと。Boeingは米国を代表する企業だし「あのバフェットが」という効果もある。投資してくる可能性が一定あるのではないかと思う。

ボーイング、新株発行通じて100億ドル以上の調達を検討－関係者（2024/10、Bloomberg）
https://newspicks.com/news/10629008

ボーイング、米最大の「堕天使」となる恐れ－ジャンク級に格下げなら（2024/10、Bloomberg）
https://newspicks.com/news/10677089
井上 雅史
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（株）船井総合研究所 上席コンサルタント／エグゼクティブ経営コンサルタント
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ボーイングの業績を確認しました悪いです。。。

＜ボーイング、2024年第2四半期の業績＞
ボーイングの2024年第2四半期の業績報告では、民間航空機の納入減と防衛関連コストの増加が業績に大きく影響を与えました。以下はその概要です。

売上高: 前年同期比15%減の169億ドル。
1株当たりの損失:
GAAPベース: 2ドル33セント。
Non-GAAPベース: 2ドル90セント。
営業キャッシュフロー: マイナス39億ドル。
フリーキャッシュフロー: マイナス43億ドル。
現金および有価証券: 75億ドルから126億ドルに増加。
負債: 479億ドルから579億ドルに拡大。
受注残: 5,160億ドル。

●部門別のハイライト
○民間航空機部門:

売上高は前年同期比32%減の60億ドル。
営業損失率は11.9%。
当四半期納入機数は92機、受注残は5,400機超（4,370億ドル相当）。

○防衛・宇宙・セキュリティ部門:
売上高は60億ドル、営業損失率は15.2%。
KC-46AプログラムやT-7A、その他プロジェクトのコスト増加が影響。
受注残は590億ドル、31%が米国外顧客。

○グローバル・サービス部門:
売上高は前年同期比3%増の49億ドル。
営業利益率は17.8%、主に民間航空機のサービス需要増加による。

この四半期では、民間航空機の製造や防衛プログラムにおけるコスト増が目立ちましたが、グローバル・サービス部門の堅調な成長が確認されています。

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