いまさら聞けないソフトウェアと組織の新常識
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2023/04/11
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労働人口の減っていく日本が世界で戦うためには、ヒトの代わりに安価に働いてくれる存在「コンピュータ」を経営に取り入れていくことが不可欠になります。ソフトウェアやデジタルは21世紀の経営にとっての経営学の一部なのです。本トピックでは、いまさら聞けないようなモダンなサービス組織の新常識についてキーワード別...
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労働人口の減っていく日本が世界で戦うためには、ヒトの代わりに安価に働いてくれる存在「コンピュータ」を経営に取り入れていくことが不可欠になります。ソフトウェアやデジタルは21世紀の経営にとっての経営学の一部なのです。本トピックでは、いまさら聞けないようなモダンなサービス組織の新常識についてキーワード別にご紹介/解説していくメディアです。
ChatGPTに機密情報を学習させなければ安全なのか。学習させたら危険なのか。
「ChatGPTはすごい。」なので、法人でも従業員がうまく使える体制を築きたい。そう思うのは自然なことです。実際にどんどんと活用事例が出てきています。
でも、気になるのが情報漏洩です。機密情報を投げ込んで、それが漏れたら大変です。なので、そこにガイドラインを引きたいと考えるのは自然なことです。
そのなかで企業がChatGPTを利用する際に、学習データに関する機密情報が利用されないようにOpenAIにオプトアウト申請をすることがある種の落とし所になっているかと思います。
機密情報の漏洩を防ぐためのこの対策は、ある程度の基準としては理解できますが、冷静に考えると腑に落ちない点も存在します。
ChatGPTに機密情報を入力してしまって、その情報が社会に漏洩してしまうには2つの可能性が考えられます。
役割を変えて考えること
思考することはフォーカスを与えること。問題をさらに小さな問題へと分割して、統治する。これこそが、「考えること」
たとえば、文章をわかりやすくしていくプロセスについて考えてみよう。良い文章とは何かをまずは考え、それが持つ性質について分解してチェックリストにしていく。
このようにしてつくられたチェックリストを用いて、文章を評価してみる。
文例として林望氏の書かれたエッセイを例にしてみる。
この文章について、評価をさせる。評価させることで点数をつけ、課題を明らかにする。
次にそれの基づいて、文章の再構成をする。
たしかに作られたチェックリストに対しては、満たされるようになった。(エッセイ特有のケレン味こそがおもしろいのだが、わかりやすい文章としては取り除かれてしまう)
仕事はいつだって奪われ続ける
AIの進歩などによって「仕事が奪われるのじゃないか」と心配がっている人がいます。僕の考え方はちょっとちがっていて、その話をします。
僕の考えは、そもそも「仕事はいつだって奪われ続けてきた」ということです。
それは人類が社会を形成してから、今日までずっと変わらない真実です。技術の進歩とともに、私たちの仕事は常に変化しています。しかし、技術の進歩が特に目立つ現代では、人々はAIによって仕事を奪われることに不安を抱くようになりました。でも、蒸気機関がうまれたときも、電動によるミシンがうまれたときもいつだって不安がるひといたのです。これは歴史の上でとりわけ珍しいことではないんです。
しかし、ちょっと考えてみるとこれまで機械や技術の進歩が奪ってきた仕事って「人類がやりたくない仕事」だったのではないでしょうか。今、やってみろと言われても断るような、言い方を変えれば「非人間的」な仕事が私たちから奪われていったようには見えませんか。
大規模言語モデル AI が道具をつかえるようになったという衝撃
大規模言語モデルはSFに登場するような超知能AIではない。
最近話題になっているChatGPTの登場によって、会話型AIが注目されるようになりました。
これは大規模言語モデルというAIの技術的な革新によるところが大きいのですが、ChatGPT自体の会話内容に気を取られて、社会的にこの技術革新にどういう意味があるのかについて正しく議論・認識されていないように思えます。
私はこの技術革新を控えめに言えば「スマートフォンの登場」あるいは、「文字の発見」と類するような人類史レベルの出来事だと捉えています。
ところが、残念なことにある種の誇大広告のために、多くの人々が、このAIを「超知能のチャットボット」の登場だと誤った期待値で捉えてしまっているのです。SFに登場するような「何でも回答してくれる」「何でも知っていて答えを出してくれる」そういった存在が登場したのだと勘違いしてしまっています。
ChatGPTに組織の価値観を読み込ませて、マネージャの代わりに論点出しさせる
ChatGPTというかGPT3.5なんですが。。
マネジメントというのは首尾一貫して、企業の価値観に基づいたコメントが求められます。ミッション・ビジョン・バリューのバリューにあたるものです。行動指針とも言われます。
MVVを一発で理解したい方は以下から。
メルカリさんとかであれば、以下のようなバリュー(価値観)が有名です。
実際の業務に追われる中で、一貫した態度をとり続けるのは負担です。
また、メンバーからの提案に対して、いちいちこの点はどうなの?あの点はどうなの?と聞くのも辛いものがあります。
そこで、AIにこれらを代替してもらおうというのが今回の趣旨です。AIにマネージャのふりをしてもらい、価値観に基づいた論点を自動的に出力します。
MVV(ミッション/ビジョン/バリュー)を一発で理解する。
ミッションビジョンバリューを定義して、それをもとに組織の文化や戦略をつくろうとすることはもはや常識になってきました。
しかし、それぞれの関係性に関しての理解が曖昧になっていることが多いとも感じています。
何度もMVVの定義を通じてその意味を理解したことがある人なら、使い方や定義の仕方もわかると思います。
ところが、なんとなく理解しているつもりになっている人も多いのではないでしょうか。
それを僕ら世代だったら一発で解る図を用意しました。それがこちらです。
ドラクエの勇者パーティ風に捉えると、すぐに理解できるはずです。
ミッションとは、パーティーが旅をする理由、つまり「魔王を倒して世界を平和にする」です。
ミッションは存在意義なので、クリアするまでは基本的には変わりません。もしかしたら、第二第三の魔王が現れるかも知れないので、その場合はアップデートされます。
1番うまくいっているエンジニア組織を持っている会社はどこですか。(Meet UB Tech連動企画その③)
1番うまくいっているエンジニア組織を持っている会社はどこですか。それは、なぜかを含めて教えていただけるとありがたいです。
うまくいってるところなんてあるの?
うまくいっているところ、あるんですかね、そういうとこ。
定義が結構難しいというか、何を持ってうまくいってるっていうか、本当に利益が出てるとか、株価が上がってるとかっていう話だったら、やっぱりGAFAM的なところとか がすごいよねっていう話ですけど。
例えばうまくいってるというのが、満足度が高いとか、離職率が低いとかいう話になったら、海外のイケてる企業ほど離職率高かったり、何かがあれば、バーっと人を減らしていくし、コストカットしていく。そういうときには満足度は必然下がる。
CTOってぶっちゃけ何してるんですか?(Meet UB Tech連動企画その②)
では質問です。ctoってぶっちゃけ何してるんですか。
僕らが日本CTO協会始めるその前段っていうのは、飲み会をやってたんです。
各社のCTOの人たちとかをどんどん集めて話聞いたりとかしていて、本当に何やってるんですかってわかんないから、最初は色々な人に聞いて回るとかしてて。
で、そのコミュニティをちゃんとした法人にしていこうっていうような流れで一般法人化してきたという側面があるんです。
まさにこの疑問と同じところが根幹の部分なんですよ。
じゃあ、CTOハ何してるのっていうと、ステージによって本当に違います。本当に小さい会社の時は、 リードエンジニアとして、プロダクトを0から1に作る。
そこから、チームのリーダーになっていき、複数のチームを束ねるようになっていく。マネージメントになっていく頃には、採用とか計画作りにかなり奔走するようになっていて、 さらに先にはあのR&Dであるとか、会社戦略であるとか、そういうことも考えなきゃいけなくなってくる。状況によってやることがどんどん変わります。
キャリアってどう考えたら良いの?(Meet UB Tech連動企画その①)
本記事は、以下のポッドキャストで話した内容の一部書き起こしです。
現在CTOを務めている僕がよくされる質問で、「キャリアってどう考えればよいのでしょうか。何年後にこうなりたいか悩んでいます。」これにどう答えますか?
また、これに少し関連する話として、10年後、20年後のエンジニアはどうなっていると思いますか。 求められるスキルの変化がだったりとか、どう予想しますか。
とメッセージをいただきました。
「キャリアは考えてるべき」って風潮は正直どうなの?
はい、なんか僕も結構このキャリアってどうすればいいでしょうか、みたいなこととか。そういう「どうなりたいみたいのはなくて悩んでます」みたいな話をよく聞かれます。
「勉強しないエンジニアは生き残れない」は嘘。
「エンジニアは勉強しないと生き残れない」というような強迫観念がある。これは冷静に考えれば嘘だと言える。
他の職種に比べたらむしろ逆で、全くそんなこと無いんじゃないかとすら思っている。
そもそも、世界的にエンジニアは不足している。日本国内では労働人口の減少もあいまって、圧倒的な供給不足だ。
そうは言っても、学生がデータサイエンスをやるようになったり、人気の職業にエンジニアが入ってきたりと、供給も増加している。これまでは医者になっていたような優れた知能も、同時に稼げるんじゃないかと思って高学歴ではない人も含めて、どんどんとエンジニア職になろうとしている。増えてくるのは間違いない。
それでも、今のところ需要の増加スピードの方が高い。こんな業種は他にないので、少なくとも短期的に生きていけることは間違いない。少子化で若いライバルもあまりやってこない。
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