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持続可能な資本主義社会

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9本の記事

ゴールドマン・サックス等で20年以上働いてきた経験をもとに、持続可能な社会を目指し資本主義の課題と本質を実践的かつ哲学的に考察していきます。

元ゴールドマン・サックス証券　務推進部長（SDGs／ESG担当）

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番外編ー④　「株主優待の是非を考えてみた」

全体に公開・2024/01/14

実は私、日本の資本市場に関してずっとモヤモヤしていたことがあります。それは「株主優待」の存在です。ほぼ株主優待で生活をしている著名個人投資家さんもいらっしゃるし（笑）、書店に行けば、どこの企業の優待がイケているかという本がところ狭しと並んでいる。確かに個人投資家からすると、応援したい企業の製品やサービスが割引されるメリットがあって魅力的なのですが、海外の機関投資家は優待を受け取れなかったり、受け取ったところで扱いに困るので手間をかけて換金処分するケースがあります。どういう角度で見るかによって見え方が違ってくる玉虫色の存在が株主優待というものであり、これに関してなかなか自分の考えを整理して言語化することが出来ていませんでした。私の理解が正しいかどうかはさて置き、今の時点の私の考え方を一度まとめてみようと思い立ちましたので、今日は筆を取らせていただきます。

「資本主義をアップデートする」アドカレをやってみました！

全体に公開・2023/12/25

本日、「資本主義をアップデートする」アドカレが無事終了しました。これだけの素晴らしい方々が参画して下さったアドカレにて私が総括をさせて頂くというのも僭越極まりない話なのですが、言い出しっぺの一人という事で最後に少しコメントをさせて頂きます。アドカレを始めたきっかけ愛媛の県立高校から京大へ進学＆哲学好きという、私とほぼ同じ経歴でとっても気の合う中村君と数カ月前に知り合い、「清水さん、資本主義に関するアドカレやりましょう！」と言われ、アドカレが何を意味するかも分からないままに「じゃあ、やっとくか！」と答えてしまったのは、「PdCAをPDCAへ」という思いからでした。「本当にメンバーが集まるのかな～」と心配しながら声掛けを始めてみたものの、そんな心配はすぐに杞憂となりました。ほとんどの方が快く承諾をして下さり、このテーマに関する熱い思いが社会全体に満ち満ちているという事を実感することになったのです。

番外編ー③　「とうとう日本に、本物の資本市場が誕生するのか！？」

全体に公開・2023/12/08

足元、エムスリーという医療関連会社（ソニーグループの持ち分法適用会社）と第一生命HDが、ベネフィット・ワンという会社を巡ってTOB合戦を繰り広げています。どちらもベネフィット・ワンの経営者の同意を前提としているので、敵対的買収（→今は「同意なき買収」）ではないと思うのですが、この事象は日本の資本市場にとって非常に大きな転換点になるのではないかと私は思っています。最近はMBO（経営者による非上場化）やTOB（第三者による非上場化）が急激に目に留まるようになり、「一体、何が起こってるのだ？？」と不安になられる方も多い事でしょう。しかし、「安心してください」。理由はシッカリとあります♪ そこには「バタフライ・エフェクト」でよく描かれるような連綿とした歴史的背景があり、全ては起こるべくして起こっている事なのです。

番外編―②　「豊洲市場に学ぶ、上場の意義と非上場化の流れ」

全体に公開・2023/11/25

最近は上場企業が非上場化するケースが増えているので、本日はこれに関して考察をしてみたいと思います（※ここでは株式会社を前提に考えていきます）。表題の写真は私が実家の愛媛で釣り上げたアジなのですが、この写真の伏線回収は後ほど♪ なぜ上場するのか？当たり前の話ですが、非上場を語るにはまず上場する意味を理解せねばなりません。そもそも株式会社というのは、所有と経営を分離する会社形態です。小規模の株式会社の場合は創業者が100％の株を持っているケースもあり、必ずしもこの限りではないですが、事業規模が大きくなれば株式を新たに発行して第三者に買ってもらい、新たな株式の所有者が増える代わりに会社に資金が入ってくる事になります。事業の拡大に伴って資金が必要となる中で、新たな株式を買ってくれる投資家を簡単に見つける事が出来ればそれで良いですが、それは金額が大きくなるほどに困難になっていきます。そこで出てくるのが、不特定多数の投資家にアクセスが出来るように株式を取引所に上場するという選択肢なのです。

本編ー③　「日本は１/３資本主義社会？」

全体に公開・2023/11/21

今回からは、「資本主義を使いこなす」という選択をした我々が、「どのような資本主義社会を目指すべきか？」という事に関して深堀りをしていきたいと思います。まず、資本主義社会において我々個人は労働者、消費者、そして投資家としての側面を持ち、以下のように社会がグルグルと回っています。この社会の流れ方は、その国の歴史や置かれた状況によって様々で、一言で資本主義と言ってもイロイロな形態が存在しているのが実状です。こちらは私の独断と偏見によるものですが、以下で簡単な分類を掲載してみました。【米国】おそらく、史上最強の資本主義国家。個人の自由を尊重し、市場原理に委ねる度合いが非常に高いため、破壊的なイノベーションを生み出す。「成功者が寄付をする」という文化によって富の再配分が一定程度行われてきたものの、最近は貧富の差が大きく拡大し、それが民主主義の機能不全に繋がっている側面も。

本編ー② 「資本主義は最悪だ。これまで試みられた他の全ての経済システムを除けば」

全体に公開・2023/11/11

前回、資本主義の根本原理は「所有の自由×自由経済」であるものの、「成長の目的化」、「時間軸の短期化」、「会社の神聖化」が起こってしまったことによって、社会に対して悪影響を与えているというお話をしました。そのような状況の中で、最近は「脱資本主義だ！」というかけ声が至る所から聞こえてきます。では、もし本当に脱資本主義へ舵を切ったとして、その後はどういう経済システムを使うのでしょう？すぐに思いつくのは、社会主義的な計画経済でしょうか。国が定める計画に沿って人員を配置し、競争のない環境で労働者を一律に管理する。一見悪くなさそうなシステムに見えるのですが、実際にやってみるとイロイロな問題が出てくるように思います。社会主義の問題点を３つほど以下にてまとめてみましたので、よろしくご査収下さい。

番外編ー①　「PBR1倍」というバズワードに惑わされるな！

全体に公開・2023/11/10

本日は番外編という事で、「PBR1倍」というバズワードに関して考察してみたいと思います。これに関しては各方面でいろいろな解説がされているのですが、自分の考えに100％フィットする解説がなかったので、いっそのこと自分で書くことにしました。（←もしかしたら記者が天職なんじゃないかと、最近は思い始めてます♪）ちょっと長いですが、どうぞお付き合いくださいませ。一橋大学の楠木先生が著書「逆タイムマシン経営」の中でおっしゃっていましたが、横並び意識が強い日本社会においては、頻繁にバズワードが飛び交います（楠木先生はこれを、「飛び道具」と表現されています）。バズワードを使うだけでなんだか気持ちよくなってしまい、その本質が理解されないままにブームを形成し、いずれ崩壊するという事が繰り返されてきたのです。

本編ー①　「資本主義ってなんですか？」と聞かれて、ビシっと答えられますか？

全体に公開・2023/11/06

今後、トピックスをどのように発信していこうかとずっと思案していたのですが、やっと思考がまとまりましたので以下のような形で発信することにしました。 ① ：目指すべき資本主義社会の在り方に関して、一つのストーリーとして説明を積み重ねていく場合には「本編」という表題を付ける。 ② ：本編とは関係なく、気になったテーマに関して取り上げる場合は「番外編」という表題を付ける。本日は本編という事になりますので、どうぞよろしくお願いいたします！ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― まず皆様、「資本主義って何ですか？」と聞かれて、自分の考えを（正解かどうかはさて置き）明確に答えられますか？

トピックス始めました！！

全体に公開・2023/10/31

みなさん、こんにちは。　私は清水大吾と申しまして、ゴールドマン・サックスをはじめ外資系の証券会社で20年以上働き、この9月に「資本主義の中心で、資本主義を変える」を出版しました。　https://amzn.asia/d/eqNoUFM この本はビジネス書というよりも、私がこれまで短期的な資本主義に翻弄されながらも、資本主義を内側から変えようと奮闘してきた軌跡をまとめた自叙伝であり、哲学書のようなものです。是非皆様、手に取って頂けましたら幸いです！そして今回トピックスのライターさんとしてご指名を頂きましたので、この本を書く事になった背景や、本には書き切れなかったもっとたくさんの事をトピックスでお伝えしていきたいと思っています。

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