ヒップホップはソーシャルメディアに殺されたのか?
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注目のコメント
https://en.wikipedia.org/wiki/Betteridge%27s_law_of_headlines
「疑問符で終わる見出しの記事への答えは、No で答えることができる」
ヒップホップはもう終わったという意見は数年ごとに繰り返されて記事になったりしますが、そのたび終わらないですね。ガチ・ヒップホップの現場出身者経営者としては、分析が甘い記事と感じます。
(←誰あなた?)
まずラップは、リリック=歌詞、ライム=韻、フロー=ラップの歌い方的な
の3つで主に構成されて、ラッパーによって特徴や強みなどがあったのが90年代くらいまでのラップの特徴でした。
ラップとヒップホップをごちゃ混ぜになってる方多いですが、
そもそもラップとは歌い方の手法で、ヒップホップとはカルチャーです。
(なので嵐の櫻井くんは、ラップはしてますがヒップホップではない)
2000年代からヒップホップという音楽の圧倒的メジャー化にともない、
様々なジャンルの音楽との融合が進んだり、予算も増えて
90年代までのシリアスな印象以外の楽曲も増えるなど「ポップ」化したのも事実です(もっともオールドスクールと呼ばれる初期のヒップホップの歌詞もアホっぽいもの多いですが)
そこからヒップホップという音楽の多様化が進み、サブジャンルが派生してきました(TrapやBoomBap、Drillなど)
その過程でラップにも面白い変化が起きて、
歌詞の中身や韻などで良し悪しを出していた歌い方から
なんかパンチラインの連呼や、変な歌い方で特徴づけるなど
言葉の中身より、歌い方にフォーカスがあたるラッパーが増えてきました。
例えばPlayboi Cartiというラッパーは
「自分の歌声は楽器の一部」と言っており、何をラップしてるのか
よく聞き取れない歌い方が特徴ですし、
6ix9ineというラッパーは、
パンクロッカーのようにがなりたてるという形です。
その裏で記事にもあるJコールやケンドリックのようなラッパーも顕在という。
つまり単なる多様化なんですよね。
あと「ポジティブな歌詞の減少」という話でいうと、
90年代はニルバーナに代表されるグランジ・オルタナロックが全盛で
あの頃の音楽も相当ネガティブな歌詞多かったので、
大して変わらないかと。