(ブルームバーグ): ソフトバンクの宮川潤一社長は9日、傘下のLINEヤフーの資本再編について、現在、韓国のインターネット最大手ネイバーと協議を行っており、中間持株会社の全株取得も選択肢にあるとの考えを明らかにした。

宮川社長は決算説明会で、「1株から全株までの議論になる」とし、100%取得の可能性もあると話した。その上で、「われわれにも踏み込めるサイズがある。その投資に見合うかどうか、事業の展開に影響のない範囲」で行うと述べた。

LINEヤフーでは昨年11月、ネイバー関連会社の従業員が所持するPCがマルウェアに感染し不正アクセスを受けたことが判明、ユーザー情報など約52万件が流失した。通信の秘密を含む情報漏えいはセキュリティー上の重大な事案で、総務省は安全管理と、親会社とグループ全体でのガバナンスの本質的な見直しを求める行政指導を行った。

宮川社長は昨日、「(ネイバー)CEOとワン・オン・ワン」で話し合いを行ったが、合意には至らなかったと明かした。交渉には、ソフトバンクがLINEヤフー株を新たに引き受けることや、同社の株式を使った取引は含まれていないという。

ソフトバンクと韓国のインターネット最大手ネイバーは現在、LINEヤフー株の64%を保有する中間持ち株会社の株式を50%ずつ保有している。

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