国債買入の調整は時間かけて、能動的な政策手段とせず=日銀3月会合
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- 1日銀の金融政策決定会合では、長期国債の買い入れ額の調整について議論が展開されている
- 2国債買い入れの減額のタイミングや手順に市場関係者が注目している
- 3委員の中には、能動的な金融政策手段としての国債買い入れは今後考えられないとの見解がある
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「イールドカーブ・コントロール(YCC)を廃止する一方、国債の買い入れの継続を決めた」とありますが、国債を買い続けて国債の値段を高く保つのは、国債の金利を低く抑えるというのと実質的には同じで、現に、イールドカーブと呼ばれる長期国債の満期までの期限と利回りを表すグラフの形状は、YCC撤廃前と後とで殆ど変わりませんでした。
米欧の中央銀行がピークの頃に買って持った国債のピーク時の残高はGDPの割から5割程度でしたけど、日銀は発行済み長期国債の53%を買い占めて、GDPの1.1倍に上る巨額の国債を抱えています。国債には償還期限がありますので、こうした状況下で日銀が国債を買う量を減らせば日銀が持つ国債の量が減り始め、政府が大量に追加発行する国債と併せて国債が市場でダブついて、長期金利に上昇圧力がかかりかねません。
政府が1200兆円の巨額の借金を抱え、日銀が600兆円にのぼる低利国債を持つ中で、長期金利が欧米並みに3~4%も上がったら、日本経済が混乱状況に直面するのは必至でしょう。日銀が国債の保有量を減らすにあわせて「債券市場の参加者が拡大」すれば良いですが、量的縮小を日銀が能動的な手段として使って金利が上がる(=国債の値段が下がる)ことがはっきりする中で、国債を大量に買う金融機関と投資家がさほど増えるとは思えません。「時間をかけて国債買い入れを減額すべきだ」との主張が出るのは当然です。
かくして円安とインフレが続いて行くわけですね。こんな形のインフレが、日本を成長させて国民を豊かにするとは思えません。難儀なことではありますね・・・ (・・;