桂由美さん死去 ブライダルデザイナー、94歳
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94歳。現役で直前まで働き続け、今年も大きなショーを開催されたばかりでした。
ショーは一時間たっぷりの見応えあるもので、だからこそ毎年、伺うのが楽しみでした。
とりわけ記憶に刻まれるのが、2020年のホワイトアニバーサリーのショー。「最悪に見える状況の中でも、私たちは幸福を分かち合うこと、愛を育てていくこと、支え合うこと、成長することができる。そんな人間としての尊厳を、世界が苦境にあるからこそいっそう大切にしたい」というメッセージが響きました。
桂由美先生は、1964年日本初のブライダルファッションデザイナーとして活動開始し、翌年、日本初のブライダル専門店をオープンし、日本初のブライダルショーを開催した方で、日本のブライダルファッション界の第一人者です。
1981年のNYショーのデビューを皮切りにローマやパリへと活動の場を広げ、世界各国30以上の都市でショーをおこなっています。ブライダルファッションだけでなく、日本の伝統美を後世に繋げる活動として、友禅や西陣織を駆使した作品を発表。絹文化の発展に貢献した功績も大きく、蚕糸功労者最高賞「恩賜賞」を受賞しています。
今後はユミカツラのデザイナーであり、30年以上桂由美の右腕として共にクリエイションをしてきた藤原綾子さん、森永幸徳さん、飯野恵子さんが率いるユミカツラのクリエイティブチームが新生「Yumi Katsura」を継承されるとのこと。
桂由美先生、ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。先日、桂由美さんと同じ大学を卒業しました。
在学中、入学式や卒業式には桂由美さんも出席されており、お祝いのお言葉とともにご自身の経験をお話されていました。
唯一無二の生き方が素敵で、とても印象的でした。
ステージの上でお話している姿はオーラがあり、かっこよかったです。
卒業式でも、前向きになるお言葉をいただき、それを胸に新しい生活をスタートしたところだったので、元々遠い存在の方ですが寂しいです。
ご冥福をお祈りいたします。学生時代に一度アルバイトで、タキシードを着てウエディング姿のやはりアルバイトの女性をエスコートする催しに参加したことがあります。乃木坂の白い建物で衣装合わせをした際、スタッフに指示される桂先生を見かけました。その時はこの方の作品の価値も知らないバイト学生でした。ゆっくりおやすみ下さい。