最後の10分間が左右する株式相場の行方、パッシブ運用拡大で鮮明に
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株高や株安を示唆する膨大な情報を多くの市場参加者があらゆる角度から分析し、それぞれの思惑を持って取引した結果で決まるのがその瞬間の株価です。パッシブ運用はそうした情報の分析をせず、ベンチマークするインデックスを構成する個別株の時価総額が市場全体に占める割合だけを拠り所に取引するわけですから、これが仮に運用の100%を占めるとなると、株式市場に織り込まれるべき膨大な情報の大部分は無視されて、相場は全く動かなくなるでしょう。仮に、アクティブ運用するごく僅かな人達が市場に残って株価を動かせば、市場の大部分を占めるパッシブ運用者が時価総額をリバランスするため一斉に動いて株価が動き、変動した時価総額をリバランスすべくまた動く。そうなると、市場の価格発見機能は無くなります。
今ある情報が全て今の株価に織り込まれている以上、今の相場を分析しても先の相場の動きは分からず、今後の相場を決めるのは今後出てくる新しい情報だけだから、プロと雖も今ある情報を分析して先の相場を当て続けるのは難しい。現に、数あるアクティブファンドの運用成果を見れば、全体としてインデックスを若干下回り、下回る分はファンドマネジャーの人件費等の経費に相当するのが通例だ。だから余計なコストが掛かるアクティブファンドよりインデックスファンドを選ぼうというのが最近の風潮です。しかし、インデックスファンドが運用の大部分を占めると、市場の価格発見機能そのものが失われ、株価の動きが荒っぽくなるというわけか・・・
一種の合成の誤謬みたいなもので、解決はなかなかに難しそう (・・;