介入ポイントに一歩近づく円相場、植田総裁会見で2022年9月の再来も
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2022年9月22日は、たしかその前後に日米英欧の4中銀の金融政策決定会合が集中していたことが、投機筋の動きやすい「真空地帯」をつくり出していた記憶があります。
また当時、財務官や財務大臣が介入や政策行動を正当化する言葉としてよく使っていたのが、ボラティリティという言葉でした。最近は、余り口にされていませんですね。
円高が日本経済にデメリットとメリットをもたらすのと同様に、円安にもデメリットとメリットがあります。10年前、日本経団連は、円高を日本経済の六重苦の筆頭に挙げて問題視していましたが、最近は、そのことをすっかり忘れて、円安批判ばかりをしているのが、不思議でなりません。「2週間で4%以上の円安進行」(@@。
1年前と比べ15%、2年前と比べ20%、3年前と比べ45%と下落です。これがインフレの大きな原因にもなっており、新興国なら通貨危機と言われて不思議でない状況であるように感じます。
デフレと低インフレが長く続いたがゆえ高くなってこそ購買力が維持できる日本の円を、日銀と政府が組んで無理やり円安に導いた結果です。金融政策を見直したとはいえ日銀が引き続き実質的な円安策を取り続けるなかで、財務省が為替介入してどれほど効果があるものか。前回の介入時と同じく再び円安に押し戻されて、投機筋に絶好の利益機会を与える結果に終わらないとも限りません。かといって、金利を急速に上げれば一気に景気が冷えかねない状況が随所に生まれています。日銀が利上げで“共闘して”円安を止めることも難しそう。
90円台から110円台前半くらいにあって外国の物価と日本の物価が釣り合う円が、いまや155円台になって、先進国の物価が自国民にとって極端に高く、先進国の国民にとって自国の物価が極端に安い状況が生まれています。これは途上国に特有の現象です。カネをバラ撒いて無理やり起こす円安とインフレが国民を豊かにすることはない、と異次元緩和が始まる前から言い続けて来ましたが、その感をますます深める昨今です (*_*)