北洋銀、36億円取り立て不能の恐れ 下川のバイオマス発電、事業停止で
コメント
注目のコメント
●北海道新聞 記事全文
北洋銀行は1日、3月末で事業を停止した北海道バイオマスエネルギー(上川管内下川町)に対する債権36億9600万円について、取り立てができないか遅延の恐れがあると発表した。
同社は三井物産と北海道電力が出資し、未利用間伐材を加工した木質ペレットを燃料とするバイオマス発電事業を展開。2019年に下川町で最大出力1815キロワットの発電施設を稼働したほか、21年には石狩管内当別町でも最大出力990キロワットの施設を稼働し事業を拡大した。電気は全量を北電に販売してきたが、原材料となる木材価格の高騰で採算が悪化し、先月末で両施設を休止。23年3月期の債務超過額は34億8600万円。
北洋銀の債権は同社への貸出金で、同行は事業休止を受けて返済が予定通り行われない恐れがあると判断した。既に必要な引当金を積んでおり、24年3月期の業績予想は修正しない。北海道バイオマスエネルギーの塚田聡社長は「引き続き株主間で対応を協議していく」と話している。