米24年度予算が成立 182兆円、政府閉鎖回避
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ようやく成立。今年末(正確には来年初め)までの2年間の118議会は、重要法案も含めて成立法案の数は史上最低となります。議長解任も(今の解任動議も)あってアメリカ政治の教科書で長年語り継がれると思います。
議会運営上の素人であるジョンソン議長や共和党側のありえないようなひどさだけでなく、民主党側も長期間のペロシ・ホイヤー・クライバーン体制の指導部から30歳若くなったジェフリーズ・クラーク・アギュラ体制もひどいほど不慣れ(クライバーンがお目付け役で指導部に張り付いていないと無理でした)
教科書でここまで語り継がれてきたのが、94年中間選挙後の104議会。ギングリッチが党派対決のためだけの法案提出連発や信じられない委員長人事で、それまでのアメリカ政治をめちゃくちゃにしていきました(議会の分極化が顕在化したのはここから)。「議会閉鎖」が日常用語になったのも104議会から。
アメリカ政治の研究者として104議会の衝撃はトランプ当選よりも何倍も大きいというのが皮膚感覚(トランプ政権では内政にとどまっていた分極化の構造が外交に及んだことは大きいのですが、既視感。104議会では歴史が動くめまいのような感覚が続きました(その時、研究者が想定した世界がいまそのもの)。
選挙手法は88年が大きな変化で、このあたりから分断をあおる選挙産業や意見広告(いまのスーパーPAC)が完全定着。リンボウのラジオも88年から全国シンジケーション(この選挙の後くらいから強力な「政治アクター」に)
注目のコメント
良くも悪くも東西冷戦さえ終結しなければアメリカで保守革命(新自由主義革命)が起きることもなく、昨今の日本の政治のように“馴れ合い”が続いてメデタシだったでしょう。
ギングリッチ元下院議長の活躍後、ブッシュ一族・クリントン一族の政権交代劇を通じて文化戦争が加速して行ったのは既知の通り、挙げ句の果てに誕生したのが黒人初のオバマと白人至上主義を代弁するトランプです。