2024/3/1

【企業研究】ゴミを金にする、3兆円企業の「ビジョン」が凄い

NewsPicks編集部 記者
ムーミンやマリメッコで知られる、北欧フィンランド。人口約550万人の小国に、急成長ビジネスを牛耳っている「独占企業」がいる。
それが、時価総額約3兆円の燃料メーカーのネステ(Neste)だ。
歴史ある国営の石油企業がルーツだが、いまはSAF(サステナブルな航空燃料)のトップメーカーとして4割以上のシェアを誇る。
サステナブルな燃料のビジネスは、航空業界のルールづくりによって需要が急拡大し、2050年には約55兆円に及ぶ巨大市場になると見込まれている。
そんな有望市場をいち早く押さえることができたのはなぜか。その背景には、ゴミをカネに変える技術で新たなビジネスを生み出す、独自のビジョンがあった。
ネステとは一体どんな会社なのか。研究開発部門の幹部インタビューとともに、そのユニークな構想を明らかにする。
フィンランドのネステ本社(写真:Neste)
INDEX
  • 「脱石油」を目指す石油企業
  • 赤字事業が「高利益ビジネス」に
  • 「ギトギト油」で透明な燃料を作る
  • 「次の金脈」を探せ
  • 「ゴミ」をカネに変えるプラットフォーム